ふと水槽内を眺めてみると「あ!ヤマトヌマエビが死んでる・・・」と思ったら、実は脱皮した後の抜け殻だった。
ヤマトヌマエビを飼育したことがある人なら、こんな経験一度はあるのではないでしょうか。
エビは脱皮を繰り返し行うことで成長していきます。
当然ですが、脱皮後にはその抜け殻が水槽内に残ることになりますよね。
水草レイアウトなんかでは結構目立って、見た目的にあまり良いものではないのですぐに取り出したいところですが、焦って取り出す必要もないのです。
ヤマトヌマエビの脱皮について
ヤマトヌマエビを飼っていれば、ほぼ間違いなく抜け殻を目にすることがあるはずです。
運よく脱皮に瞬間を目の当たりに出来たという人もいるかもしれませんが、なかなか前兆というものが無いんですよね。
偶然にも脱皮の瞬間に出くわすことができれば、かなり貴重な瞬間を見ることができたと言っても過言ではありません。
脱皮後の抜け殻は、画像のように透明~やや白っぽい感じです。
よく見ると、ちゃんと触覚まで付いているのでかなりリアルです。
パっと見、死んでいると見間違えるのも仕方ありませんね(汗
エビに限らず、甲殻類は脱皮して成長していく生き物なのですが、そもそも自分自身の殻を脱ぎ捨てるって考えてみると凄いですよね。
脱皮をするには、二酸化炭素とカルシウムが必要でこれらの成分をもとに新しい殻を作り出した後、古い殻が脱ぎ捨てられるというサイクルを繰り返し行って成長していきます。
水槽内に脱ぎ捨てられた殻は、すぐに取り出した方がいいかというと必ずしも取り出さなくてはいけないというものではないようです。
ヤマトヌマエビは、脱皮後の抜け殻でさえ大切な栄養源として捕食することが知られています。
つまり、そのまま放置しておけばヤマトヌマエビの良き餌として消費されていきます。
まあ、食べつくして綺麗にしてくれるなら放置でもいいかもしれませんね。
抜け殻を放置しておくのは見た目上、あまり良いものではありませんが数日間経てば綺麗に消え去っていることがほとんどです。
ただし、数日間経っても残っている場合や、見た目が良くないと感じる場合はすぐに取り出してしまうとよいでしょう。
ちなみにヤマトヌマエビの脱皮の頻度ですが、基本的には月1回程度の頻度で脱皮するといわれています。
脱皮後にエビが死んでしまう・・・
ヤマトヌマエビが脱皮した後に死んでしまうという声がかなり多くあるようです。
実は、脱皮は成長する過程で行われる場合と、水質が著しく変化したときにその水質へ対応するために脱皮する2パターンがあるといいます。
ヤマトヌマエビの飼育はそれほど難しいものではなく、むしろ初心者向けの生体として扱われています。
ただし、エビは綺麗な水でしか生きていくことができない生物でもあります。
特に、水質の変化には敏感で急激な水質変化で簡単に死んでしまうことがあるのです。
脱皮後に個体が次々と死んでしまうという場合は、水質の悪化を疑った方がいいでしょう。
1カ月の間にあまりにも脱皮する頻度が多い場合も、水質悪化が原因である可能性が高いです。
また、一度に大量の水を換水すると脱皮しやすい傾向があります。
水質悪化だけじゃなく、水質の「急激な変化」はヤマトヌマエビにとって大変なストレスになってしまうので、急激に水質が変わるようなことは控えるようにしましょう。
ヤマトヌマエビの飼育法や水質に関する詳しいことは、下記の記事でまとめていますので是非ご覧になってください。
脱皮後の注意
脱皮直後のヤマトヌマエビは非常に「柔らかく」、周りの”敵”から狙われやすい状態となっています。
水草レイアウトだと、脱皮した抜け殻のある場所が流木のしただったり、周りから見えづらい場所にあることが多いです。
これは、脱皮最中もしくは脱皮直後に狙われないように自らが隠れられ、安心して脱皮できる場所を探している証拠とも見て取れます。
草が生い茂る水草レイアウトであれば問題ないかもしれませんが、隠れる場所が無い場合は何か置いてあげるかして身を隠せる場所を作ってあげるといいかもしれませんね。
脱皮は「成長」と「水質変化」の2パターンによって行われるんですね。
基本的に脱皮とは、成長している証拠が目に見えて分かるというものになりますが、別で水質悪化が原因の場合もあるので、水質には常に敏感になってあげなくてはいけません。
「エビが生きていける=きれいな水」
いつもヤマトヌマエビがピンピンして元気なら、それは水質が綺麗に保たれている証拠といえます。
脱皮なんて、エビを飼っている人しか見ることのできない言わば一種のイベントのようなものです。
「今まさに脱皮の瞬間!」って所を見るのはなかなか出来ないですが、脱皮後の抜け殻だけでも目を近づけて観察してみると結構面白いものですよ。