アクアリウムで熱帯魚などの生体飼育や水草育成をしていると、「どこから入ってきたんだこの野郎ッッ」と思うような、いわゆる部外者的なやつが湧き出てくることが良くあります。。。
その大半はスネール類の小っちゃい貝で、最初はポツンポツンと少量現れ、気が付けば大量に増殖してしまうなんてことを経験された方も多いはずです。
しかし、部外者はスネール類だけではありません。
プラナリアという、人知を超えた、まさに超越の再生能力を持つ不思議すぎる生物も、水槽内に良くわく生物で有名なんですね。。。
いくら凄い生物とはいえ、沸きすぎるとキモイすぎ見た目が悪いし、何より生体に与える影響が気になるところです。
ここでは、プラナリアの発生原因や生体に害があるのかどうかなどをご説明していこうと思います!
プラナリアについて
プラナリアは、ウズムシとも呼ばれ、これは体表にある繊毛が活動によって渦を形成することに由来するんだとか。。。
ちなみ淡水・海水どちらにも対応でき、主に湿地帯などの陸地に生息している生物なんですね。
見た目は、小さいうちは白っぽく、そして細長い(ヒルっぽい)、、、頭が三角(▲)っぽくなってます。
その三角の部分を良く見て目が確認できれば、決定的でございます。。。
恐るべき再生能力を持つ生物
このプラナリアの凄い所は「再生能力」です。
プラナリアに関しては、テレビ特集などで何度も見たことがあるので、恐らくプラナリアの再生能力がどれほど凄いのか知っている方も多いはずです。
既にご存知かもしれないが、このプラナリアは細かく切り刻んでも、その個々がすぐに再生してしまうという驚異の再生能力を持ちます。
種類によっては複数の目を持つものもいるようですが、通常2個の目しかないものであっても、切り刻んだ個体ごとに目までしっかりと再生する、、、もはや神域の生物なんじゃないかってくらい凄い奴なんですね!
ある実験では、プラナリアをメスで100個以上の破片に滅多切りにしてみたら、その破片が再生して、実に1個体から100以上のプラナリアが出来てしまったという伝説もあるくらいです・・・。
この再生能力って実に興味深いものがありますよね。。。
理科の実験とかで、子供たちに見せてあげたらすごく喜びそうな生き物でもあります。
水槽内に大量発生したら、実験で欲している人にあげるのもいいかもしれませんね(笑
ただ、再生するには、再生できるだけの栄養が必要なのと、切り刻む1週間前から餌を絶たなくてはいけないらしいです。
これは、切り刻んだときに出る自らの消化液で肉体が消化されて絶命してしまうという、意外な弱点があるからだそうです。。。
アクアリウムでは害虫
そんな驚くべき再生能力を持つプラナリアですが、アクアリウムでは完全なる害虫扱いとなります。
凄い能力を持っている生物ですが、小っちゃく細い、うねうねしている細長い虫がガラス面とか這っているのは、見た目が悪いの一言に尽きます・・・。
1匹、2匹ならまだ許せますが、これが大量発生することを想像すると・・・、完全にNGですよね(汗
ちなみに、プラナリアは柔らかいのでピンセットで掴もうとすると、体が裂けて分裂し増殖を助長する結果となることがあります。
なので、ガラス面に張り付いているプラナリアは、スクレイパーなどで剥がしてからネットですくうようにすれば簡単に除去できます。
雌雄同体で、有性生殖、さらには無性生殖(分裂)が出来ることから、とにかく増えて増えて増えまくることも可能な超絶ヤバイ奴でもあるんですね。
増えすぎて困らないよう、プラナリアが発生した水槽では初期段階から手を打った方が良いといえます。
プラナリアは生体に害があるの?
このプラナリアですが、基本的に生体には全くの無害だとされます。
エビの体表にくっ付いていて、孔をあけて捕食するなんてことを聞いたことがありますが、実際にはプラナリアには元気な生体を襲えるほど強い力はありません。
アクアリウムでは、死骸を食べて有機物を無機物に飼える分解者の役割を果たしてくれます。
土壌にいるミミズのような存在ですかね。。。
とは言っても、アクアリウムで重要なのは水質を綺麗に保つための「濾過」であって、分解者は全く持って必要ありません。
なので、大量発生する前に「駆除」しないと、、、後で生体の数よりプラナリアの方が多くなっちゃうかもしれませんよ!?
プラナリアの駆除方法
プラナリアの駆除方法は、アクアリウムで使用する専用の駆除アイテムを用いるのが一般的です。
少ない場合は、手作業でOK。。。
まず、オススメしたい方法が、容器に餌を入れておびき寄せて駆除する方法です。
あの、アリの巣コロリとか、コバエホイホイとか、コキブリホイホイみたいな感じで、設置してあとは勝手にどうぞ的な感覚で使用できることから、使い勝手は良いです。
また、ソイルにぶっ刺して、ソイルの中に潜んでいるプラナリアを駆除することも可能な商品もあります。
なので、この「ホイホイ的アイテム」を数個設置しておくと、常時プラナリア対策が出来るんですね。
プラナリア駆除は、これ以外にも薬を投入する方法があります。
ただし、エビ類を飼育している水槽はちょっと注意が必要で、エビって薬品にかなり弱く、魚病薬の成分でコロっと逝ってしまうこともあるんですね。
一応、プラナリア駆除の商品には「エビに無害ッ!」を謳っているものもあるので、もし使用する場合はそういったものを選ぶようにしましょう。
ちなみに、この「プラナリアZERO」は、エビや水草に無害で、プラナリア駆除に絶大な効果があることで有名です。
大量繁殖してしまって一気に駆除したい方はコレがオススメ!
プラナリア対策に「ホイホイ」を設置すればさらに完璧!
プラナリアの侵入経路
ちなみに、このプラナリアたちはどこからやってくるのだろうか。。。
そう疑問に思う方も少なくないはずです。
プラナリアの主な侵入経路の多くは、購入した水草にくっ付いて入ってくるパターンは非常に多いです。
チャックしようにも、小さいプラナリアは見つけにくいので、水草を植え込んだら細かくチェックするようにするのが現実的でしょう。
また、冷凍アカムシに混入して入ってくることが非常に多いという情報もあります。
ただ、プラナリアは冷凍の耐性が無いともいわれ、一方で卵は冷凍に耐えることが出来るともいわれ、、、実際のところは分かりませんが、冷凍アカムシを使用することでプラナリアが大量発生したというのは非常に多く聞くので、何かしらの関係性があるのは確かなようですね。
ちなみに僕は、クリーンアカムシをメチャクチャ与えていますが、プラナリアを確認したことは一度もありません。
心配ならちょっと値が張りますが、名前に「クリーン」が付いているアカムシを与えるのがオススメです。