熱帯魚の中でも特に人気の高いネオンテトラ。
背中の青いラインと、腹部の赤いラインがあまりにも特徴的で美しい熱帯魚で知られています。
絶大な人気を誇るネオンテトラですが、特有の病気があることでも知られます。
熱帯魚も僕らと同じ生き物ですから、そりゃあ病気にだってかかって当然ですよね。
ただし、対処法を知らないと実際かかってしまったらどうしていいのか手の打ちようがありません。
そんなことが無いように、万一のために準備が必要です。
ここでは、ネオンテトラが最もかかりやすい3つの病気についての説明と、その対処法について書いていきます。
ネオンテトラの3大病気について
ネオンテトラは、成体でも3センチ~4センチくらいの小さくて可愛らしい魚です。
それでいて、輝くような青色と鮮やかな赤色が、まるで宝石を連想するかのような美しさを持つことでも知られています。
ただ、ちょっとしたことから病気にかかってしまうことがあります。
特に、ネオンテトラは複数匹飼うことが多いので、日ごろからよく観察して以上がないかを確認しなくてはいけません。
ネオンテトラがかかりやすい病気は「白点病」「尻ぐされ病」「ネオン病」があります。
この種に良く見られる症状からネオンテトラの3大病気なんて呼ばれることもあるくらいです。
白点病
白点病とは名前の通り、体に白い点々がポツンポツンと出来る症状です。
初期は、一部分だけに見られますが、ひどくなると全身に白い粉をまぶしたかのように現れます。
この白い点の正体は何なのかというと、出来物ではなく「細菌」です。
“ウオノカイセンチュウ”と呼ばれる菌が、体の表面に寄生することで白点病は発症します。
主な原因としては、低水温で飼育している場合に多く見られるようです。
ネオンテトラは20℃~28℃くらいの水温に対応できますが、平均して25℃~26℃くらいでの飼育が望ましいです。
もし、20℃近くの水温で飼育していて白点病が発症した場合、最初に水温を上げていきます。
また、水換えの時に冷たい水を流し込んで、水温が急激に下がった場合にも白点病は多くみられるといいます。
この場合も同様に水温を上げて対処します。
急激に上げずに「徐々に」上げていきましょう。
水温の目安としては、26℃くらいまで上げて、そこから日に日に1℃づつ上げ、最終的には30℃まで上げます。
その後、30℃を維持したまま1週間様子を見て、症状が良くなったのを確認した日に日に1度づつ下げて、25℃~26℃で飼育をするといいでしょう。
白点病は「水温の低下」が引き金になることが多いので、日ごろから水温には気を付けるようにするといいですね。
尻ぐされ病
名前の通り、尾ビレが腐るというか「溶けた」ようなボロボロの状態になる症状です。
原因は、カラムナリスという細菌による感染で、水質の悪化が主な原因となります。
また、弱っている魚ほどかかりやすい傾向にあります。
つまり、感染した魚が出てきた場合は、水質に問題があるという警告でもあります。
尻くされ病にかからない為には、水質を綺麗に保つことが重要なので、日ごろの水換えをしっかり行うようにしましょう。
とはいっても、気を付けていてもかかってしまうこともあります。
出来れば初期症状の時に発見できれば、塩を一つまみ入れた水槽に入れておくだけで症状が良くなります。
細菌性の病気なので、専用の治療薬を持っておくことをお勧めします。
ネオン病
ネオンテトラを飼う上で知っておくべき病気ともいっていいでしょう。
実はこの病気は、ネオンテトラ・カージナルテトラなど特定の種類にしか確認されていない病気なのですが、なんとも致死率が高い病気です。
症状としては、体色が色褪せたようになるのが特徴です。
初期症状のみ治療が可能で、進行してしまうと遅かれ早かれ死に至る為、ネオンテトラの「不治の病」とまでいわれます。
原因は、輸入してくる最中に個体同士の体が擦れあって出来る傷口から細菌が入り込むことで発症するといわれています。
そして、同種同士では非常に感染力が強いことでも知られています。
ネオン病は驚異的な病気ですが、注意すれば完全に防ぐことができます。
輸入されてきたばかりの個体は、すべてネオン病のリスクがあると思った方が良いでしょう。
輸入してから日数が経っていれば安心ですが、分からない場合は購入したネオンテトラを呼びの水槽で1週間様子を見て、問題なければメイン水槽に移すという手順を踏むことでこの病気を避けることが出来ます。
1匹がネオン病にかかって、それを放置すると水槽内のネオンテトラが全滅したという話もよく聞きます。
万一、病気の疑いがある個体が出てきたら、他の健康なネオンテトラに移る危険性が高いので即隔離する必要があります。
ネオン病は、導入前の念入りのチェックさえ怠らなければ防げる病気です。
いつどんな時に、熱帯魚が病気にかかるか分からないので、病気で苦しんでいる個体を見つけたら適切な処置が出来るようしっかり準備しておきましょう。