流木や岩などに活着させ、変幻自在に水草レイアウトを作り上げることが出来る水草のウィローモス。
特に大きな流木に活着させて、大きな茂みを作ったウィローモスは見ごたえがあります。
僕も初めてウィローモスを見た時は、自分の水槽でもこんな風にレイアウトしたいと思い、流木を買ってきて写真通りに真似てみたこともありました。
そんなウィローモスですが、突然どこからともなくヒゲ状のコケがビッシリ生えることがあります。
正確な原因は一概には言えませんが、考えられる発生原因と、対策について書いていこうと思います。
ウィローモスに発生する糸状のコケ
ウィローモスを育てていると、あるとき突然、緑色の細かいフッサフサした糸状のコケが発生することがあります。
そもそも、ウィローモスという名前はアクアリウムで使用される水生コケの総称なのですが、コケにコケが生えるとは何とも可笑しな話です。
しかし、笑っていられるのも最初だけで、見た目最悪、放置すれば枯れるかも。。。
と、かなり厄介なモノなのです。
コケの発生原因はいくつもあって、一概に「これが原因だ!」とは言えないので発生原因の特定が非常に困難というのも事実。
水質悪化が原因で発生するコケなら、生体にも影響が出てくるのですぐに改善しなくてはいけませんが、バクテリアが繁殖して水質が安定してからでもコケは普通に生えてきます。
そのことから、アクアリウムを行っていく上でコケ問題は常に付きまとい、特に水草を育てている水槽では、もはや発生して当たり前と割り切った方が気持ちが楽である。
とはいっても、水草に生えてくるコケの発生を抑えたり、対策を打つことは可能です。
照明時間が長すぎないか?
緑色のフッサフサした、時に美しくも見える糸状藻類の発生原因のほとんどが照明時間の長さにあります。
糸状藻類の発生が水槽内に見られたら、照明時間を今の半分に減らすことでコケの成長や発生を抑えることが出来ます。
水流が強すぎないか?
糸状のコケ、いわゆる糸状藻類というのは「水流が強い部分」に発生しやすい傾向にあります。
特に外部式のパワーフィルターを使用している場合、排水口に長いパイプ状のものを使用していて水流を強くしている場合に多く見られるような気がします。
僕も、エーハイムフィルターの初期セットにあるパイプ状の排水口を使用していて、水流を強めに設定していたら、緑色の他に黒い糸状藻類が大量に発生したことがあります。
この糸状藻類は一度発生すると、水草の葉に大量に発生するようになります。
そこで、コケが発生している葉を全てトリミングして、給水口を変更・水流を弱めて様子を見たところ、ほとんど発生はしなくなりました。
僕の水槽では、水流を弱めることで発生がほとんどなくなったことから、発生原因は「水流が強すぎた」ということが言えます。
が、他にも発生原因はいくつかあり、その原因について下記リンクでまとめておりますので是非ご覧になってください。
水換え頻度を多くしてみる
緑色の糸状藻類は、水質の安定している水槽でも普通に発生します。
もし、照明時間を減らし、水流を弱めても尚、発生するという場合は水質の悪化が原因である可能性があります。
その場合は、いつもよりも水換え頻度を増やすと改善されることがあります。
一度に多量の水を換えるのではなく、少量をほぼ毎日行うと効果的です。
コケ除去剤は基本的にNG
コケの発生を抑えたり、すでに発生しているコケを除去(枯れさせる)するものがありますが、こういった商品は水草レイアウトでの使用は控えた方が無難です。
特に、水生ゴケであるウィローモスとの相性は最悪で、除去したいコケが枯れる前に、枯れてはいけないウィローモスの方が先に枯れることが良くあると聞きます。
コケを食べてくれる生体を導入
コケの除去といえば、やはりエビ類を数匹入れておくと絶大な効果をもたらしてくれます。
特に、緑色の糸状藻類ならヤマトヌマエビが喜んで食べてくれます。
ヤマトヌマエビとよく比較されるミナミヌマエビもオススメです。
両者の違いは個体の大きさで、大きくなるヤマトヌマエビの方がコケ取り能力が高いです。
汽水域でしか繁殖できないため、卵を抱えている姿をよく見ますが育つことはまずありません。
逆にミナミヌマエビは、ヤマトヌマエビに比べて小さいですが、淡水での繁殖が可能で水槽内でも容易に増やすことが出来るので、数でコケ取り能力をカバーするといったところでしょうか。
確かに、エビ類は糸状藻類を喜んで食べてくれますが、あまりに多く発生しすぎたコケはすぐには処理することはさすがにできません。
そして、成長した緑色の糸状藻類を綺麗に食べてくれるような生体もほとんどいません。
コケが良く発生する水槽では、多めに導入すると効果的ですが、何よりも発生源を絶つ対策が必要不可欠となります。
とにかく、ウィローモスを育てているような水槽では、エビ類の導入を強く勧めます!