熱帯魚同士で「キス」をし合う、面白い習性を持つ「キッシンググラミー」という魚がいます。
グラミーの中では割と知られた人気種で、映画にも登場していることから、名前だけ聞いたことがあるという方も多いかもしれませんね!
この種の中では割と大型になり、その大きさは約20cmほどまで成長します。
体色も美しいピンク色で、大きなピンク色の魚がキスし合うとか、結構迫力ある愛情表現、、、と見ているコッチからしたら思いますよね。
でも、まあ、、、実際には、この「キス」、オス同士の喧嘩なんですけどね・・・。
ロマンティックなイメージがぶち壊れた感がありますが、とにかく、この魚にしかない面白い習性を持っていることには違いはありませんよね!
以下では、キッシンググラミーの飼育方法や導入時の注意点についてご説明していきますね!
キッシンググラミーについて
キッシンググラミーは、改良品種と記載されていることが多いですが、インドネシアやタイなどに生息している熱帯魚なんですね。
ただ、現地にいるキッシンググラミーは、ピンク色の体色をしていなく、緑色っぽいカラーをしています。
市場に出回っている、キッシンググラミーは色彩の変異個体を固定化したもので、それを養殖して流通させるといった感じで、、、まあ結局のところ改良品種なんですね(汗
出回っているキッシンググラミーは、淡い恋愛色のピンク色とシルバーが美しい個体です。
唇がめちゃくちゃ発達していて吸盤状になっているんでうが、これでキスし合うことから「キッシング」という名前が付いているんですね。
ただ、、、この「キス」が意味するものは、戦闘開始の合図でもあるんですね。。。
そう、キスをし合う行動は、愛情表現なんかじゃなくオス同士の喧嘩なんです。
また、「力比べ」の行動でもあり、誰が一番強いかという上下関係をハッキリとさせるために取る行動でもあるんです。
人間でいうところのアツアツカップルのように見える姿からか、ある映画では「つがい」が死んでしまうと、寂しさのあまりもう片方も死んでしまう。。。と言われているようですね。
まあ、これは映画での設定で、それが広まってしまったのでしょうけど。。。
実際には、オス同士の時点でカップルではありませんよね(笑
キスしまくってる(喧嘩)個体はオス同士で、つがいでもなんでもなく、たとえペアで飼育していて片方が死んでしまっても、もう片方が死んでしまうという事も全くありません・・・。
キッシンググラミーの飼育データ
- 体長:20cmほど
- 水温:20℃~28℃
- 水質:弱酸性~中性
- 寿命:5年以上
- 参考価格:1匹あたり500円前後
キッシンググラミーは、体長が最大で20cmほどの中型の熱帯魚です。
成長するにあたって、段々と気性の荒さが目立ち、他の熱帯魚に対してもキス攻撃(強烈)を仕掛けることがあるので混泳には注意が必要です。
特に、エンゼルフィッシュとかディスカスのように、体表面積の広い熱帯魚は標的になりやすい傾向にあり、混泳は避けるようにしないといけません・・・。
逆に、キス攻撃を華麗に回避できる、小さくて素早いカラシン科のような熱帯魚の方が混泳はしやすいです。
同種同士では、小さいうちは問題なく混泳できていても、大きくなるたびに喧嘩が目立つようになることもあるので、単独での飼育が望ましいかもしれません。
ちなみに、激しく喧嘩するのはオス同士なので、メス個体であれば複数で混泳させても大丈夫です。
が、この魚の見どころである「キス」は見られないかもしれませんが・・・。
キッシンググラミー自体は、かなり丈夫な熱帯魚ですので、初心者でも簡単に飼育が楽しめますよ!
キッシンググラミーの餌について
キッシンググラミーは、人工飼料や冷凍アカムシなどの生餌、乾燥飼料など、基本的になんても食べる雑食性のついて熱帯魚です。
まあ、基本的には人工飼料メインで十分です。
ただ、大きくなる熱帯魚なので、しっかりとした体つきに育てるには栄養価の高い餌も与えた方が良いかもしれませんね。
特に、痩せが目立つ場合は冷凍アカムシなどを与えて、普通体形を維持させた方がいいでしょう。
さいごに
キスという面白い性質を持つ熱帯魚のキッシンググラミー。
この行動は、愛情表現ではなく「喧嘩」「力比べ」という意味合いを持っているんですね。
気性も荒く、昔あった熱帯魚ブームでも、群泳・混泳が難しいという理由から敬遠されたこともあったんですね・・・。
もし、これが愛情表現での行動だったらメチャクチャ人気が出ていたでしょうね(笑
丈夫な熱帯魚なので、少し大きめの魚を「単独」で飼育したいという方にはお勧めの種です。
1匹だとキスする姿が見られませんが、発達した分厚い唇が可愛らしく、見ているだけでなんだか微笑んでしまいそうな姿です。
たまに、口をブワッっと広げ、吸盤上のキスクチがもろに見えることもあるので、単独で飼育していても面白い熱帯魚でもあるんですよ!