優雅な尾びれをひらひらと揺らしながら水槽内をゆったりと泳ぐ、人気熱帯魚の「グッピー」は、名前くらいは誰でも知っている存在ではないでしょうか。
丈夫で飼育がしやすく、小型種であるため比較的小さな水槽からでも容易に飼育が楽しめ、繁殖も容易な熱帯魚です。
その為、入門魚としてはうってつけの存在となり、初めて熱帯魚飼育を始める方が最初に選ぶ魚として選ばれることも非常に多いことで有名です。
そんな人気のグッピーですが、飼育時に水槽内に設置するオブジェクト(流木だったり石だったり)の形状には注意が必要なんですね。
引っかかりやすいような形状のものだと、尾びれが裂けてしまったり、その傷口から細菌が感染して病気にかかってしまう恐れもあります。
ここでは、グッピーを飼育するときの水槽内の置物の注意点や、病気のリスクについてご説明していきますね!
グッピー飼育時の注意点について
グッピーといえば、オスに限りますが個体の大きさに対してドデカイ尾びれが魅力的な熱帯魚ですよね。
水槽内を泳ぐときは、その大きな尾びれをヒラヒラと揺らしながら泳ぐ姿はとても美しく印象的です。
ただ、この大きな尾びれは「障害物」に引っかかったり、ぶつかったりして裂けてしまうことがあるんですね(汗
では、どんなものに注意するのか具体的にご説明していきますね!
注意①「流木・石・葉の硬い水草」(レイアウト編)
一番注意しなくてはいけないのが、レイアウトに用いる流木や石などです。
特に、流木の先がとがっていると、その部分に尾びれを引っかけて裂けてしまうだけじゃなく、体表に傷がついてしまうリスクも伴います。
また、見落としがちですが、葉の硬い水草にも少々注意が必要です。
“少々”と書きましたのは、まあそれほど気にするレベルではあるのですが、「葉に引っかけて尾びれが裂けた」という声を聞くことも結構あるので。。。
葉の硬い水草と言えば「アヌビアス・ナナ」があまりにも有名です。
というか、コレしか思い浮かばないくらいメチャクチャ丈夫で硬い葉を持つ水草なんですね。
アヌビアス・ナナは根っこが流木や石などに活着させて育成することが出来る為、色んなレイアウトに用いることが出来る水草でも有名で、かなり人気があります。
かなりメジャー級の水草なので、グッピーの飼育水槽に導入したいと思う方も多いはずです。
まあ意見はあるかと思いますが、少量入れるくらいなら全く問題ないでしょう。
ただ、あまりにも多量のアヌビアス・ナナを密集して育成すれば、それだけ尾びれが触れる機会が多くなり、故に避けるリスクが高くなる恐れがあるので注意した方が良いかもしれませんね!
注意②「ヒレを”かじる”熱帯魚に注意」(混泳編)
グッピーは、とても温和な熱帯魚なので同種だけで群泳させて飼うことも出来ますし、他の熱帯魚との混泳も楽しむことが出来ます。
混泳させる場合は、体長が同じくらいであればどんな種とも混泳が出来るという訳ではありません。
例え、グッピーが温和でも、混泳させる他の熱帯魚の気性が荒ければグッピーは攻撃されて弱ってしまいますからね。。。
中でも気を付けなくてはいけないのが「ヒレをかじる習性を持つ熱帯魚」です。
特に、グッピーのように大きなヒレを持つ魚と、ヒレをカジル習性のある魚を混泳させてしまうと、グッピーの立派な尾びれは無残にもボロボロにされてしまうことだってあるんですね。
ヒレをカジルことで有名な魚といえば「スマトラ」とか「モンクホーシャ」などがいますが、他にもこの習性を持つ熱帯魚はいるので、混泳させる場合はその魚の性格が「温和」であることと同時に、「ヒレをカジル習性は無いか?」を調べた上で混泳させるようにしましょう。
ヒレが傷ついて発症する病気について
上記で書いたように、ヒレが裂けたり傷ついたりしても、程度にもよりますが、時間が経てば徐々に再生して元通りになってきます。
ただ、気を付けないといけないのが、傷に細菌性のウイルスが感染することで発症する病気があるという事です。
その時にかかる病気としては「尾ぐされ病」というものがあるんですね。
これは、カラムナリス菌という病原菌によって引き起こされる病気で、傷口からウイルスが入り込むことで感染します。
初期症状としては、ヒレの先が溶けたような感じになり、徐々に広がりヒレがボロボロになってしまう症状です。
また、水質が汚れている環境では、特に傷がなくても発症することがあるので水質管理を怠らないようにしましょう。
このカラムナリス症というのは、進行がとても速く、発症すると自然に治ることがまず無いので、初期段階で薬浴させる必要があります。
※カラムナリス症の詳しい治療方法に関しましては、下記の記事で詳しく書いておりますのでご参考にしてください!
他にもグッピーがかかりやすい病気として、白点病やエロモナス症などがありますが、水温・水質管理さえしっかり行っていれば、そうそう発症するものではありません。
とはいえ、生き物である以上、病気にかかることは当然あるのは仕方ないことなので、万一の時に備えて対処法を知っておく必要はあります。
ただ、それ以上に「病気にさせない!」ということが重要で、水質チェックを定期的にしたり、日々さかなの状態をチェックすることを癖づけるようにするといいでしょう!