「金魚とコリドラスを混泳させても大丈夫なの?」
最近、このようなご質問を多く受けるんですね。
金魚、コリドラスはどちらも非常に人気が高く、質問の多さからしても飼育している方が多い種であることが伺えます。
混泳できるかどうかでいえば、出来なくはないけど、ちょっと問題があるのも確かなんですよね。
個人的には金魚は単一での飼育が望ましいと思いっておりますが、この両者を上手く(混泳)飼育している方も多くいるのも事実です。
混泳する場合は両者の性質や飼育環境を理解し、問題点をクリアすることで後から失敗なく飼育することが可能です。
という訳で、以下では金魚とコリドラスの混泳の問題・注意点についてご説明していきますね!
金魚とコリドラスの混泳をお考えの方のご参考になれば幸いです。。。
金魚とコリドラスの混泳について
金魚とコリドラスの組み合わせ。。。
金魚は単一で飼育されることの多い魚ですが、やっぱり飼育しているうちに他の魚も一緒に飼って見ていて楽しい水槽を作りたくなる。。。そんな感情誰にだってありますよね!?
そんな時にどんな魚となら一緒に出来るのかと考えるかと思いますが、コリドラスに興味を持つ方が多いみたいですね!
コリドラスは低層を泳ぐ熱帯魚、金魚は中層~上層を泳ぐことから全体的にバランスの良い見た目にもなります。
それにコリドラスは非常に大人しい魚で、愛嬌のある顔も人気がある理由にもなっているので、混泳させるにはピッタリの存在かもしれませんね(笑
ただし、両者は種類が全く違う魚で、その飼育環境が異なります。
故に、以下の点に注意する必要があるといえます。
- 金魚とコリドラスが好む飼育水(水質)は違うという事
- 中層~上層を泳ぐ金魚が餌の大半を食べてコリドラスに行きわたらない
- 金魚の中にはコリドラスを攻撃するものも・・・
以下で、各項目ごとに詳しくご説明していきますね!
金魚とコリドラスが好む飼育水(水質)は違う
この水質の違いが一番の問題点となる可能性があると言ってもいいでしょう。
なぜなら、魚は水に依存する生き物なので少しの水質の違いだけで体調を崩したり病気になってしまったり、そもそも生活すらできないという事も普通なんですね。
なので、魚を飼育するときは必ず、その魚の適した水質を調べ、その水質に合わせてあげなくてはいけません。
金魚が好む水質は中性~弱アルカリ性、コリドラスは弱酸性~中性となっています。
金魚の場合は極端に酸性にならなければ弱酸性でも飼育が可能な場合が多いですが、両者を混泳する場合は中性が理想ということになります。
※金魚は幅広い水質に対応できるので弱酸性でも全然飼育が可能です。
ちなみに、日本の水道水のほとんどは中性くらいの水質となり、金魚とコリドラスに適したものとなっています。
が、水槽内に入れているものによって水質を弱酸性や弱アルカリ性に傾ける性質のものがあるので、水を汲んだときは中性だからと言って、水槽の中の水質は中性であるとは限りません。
代表的なものでいえば、水草レイアウトで良く使用される低床の「ソイル」は水質を強制的に弱酸性へと傾ける性質があります。
逆に、同じく低床で使用される「サンゴ砂」は、水質を弱アルカリ性へと傾ける性質があるんですね。
こういったものを使用している場合は、水質が中性であるという事はまずありえません。
流木(弱酸性に傾ける)や砂利(全く変化しないものもあれば、弱アルカリ性に傾けるものもある)といった天然素材も同じで、何かしら水質に影響を与えるので、自分が水槽に入れているものが水質にどのような変化をもたらすのかを今一度知る必要があるといえます。
とはいっても、上記でも述べたように、金魚は幅広い水質に対応できる能力がありますので、この両者を混泳させる場合は弱酸性~中性を保つようにすれば問題ないと思っていいでしょう。
コリドラスへの餌問題が発生する・・・かも!?
金魚はかなりの大食らいな魚です。
餌をバクバクとよく食べる金魚は、コリドラスよりも上を生活圏としているんですね。
まず、餌を投入すると下に落ちる前にほとんどの餌を金魚が食べてしまうでしょう。
その後も、下に落ちた餌を砂利を巻き上げるように食べ尽くします。
コリドラスの専用の餌では沈下性のタブレットタイプがあります。
それならコリドラスの元へ普通に届けることが出来ますが、コリドラスは口が非常に小さく時間をかけて食べるんですね。
そうしているうちに金魚が寄ってきて、タブレットを横取りするようにバクバクと食べてしまうんですね(汗
なので、餌を上手く行きわたらせないと最悪、コリドラスが餓死してしまう恐れも出てきます。
餌を下まで届けるようなアイテムもあるので、そういったものを利用して、工夫した餌やりが必要な場合も出てくるかもしれません。
餌問題と言えばもう一つ・・・
餌問題と言えば、餌の与えすぎによる低床の汚れには要注意です!
コリドラスは低床の汚れに弱く、あまりに砂利が汚れているとチャームポイントである、あの可愛らしいヒゲ、そして口が溶けたようになってしまう特有の病気に掛かることがあります。
なので、低床の砂利は常に清潔綺麗に保つよう心がけましょう!
低床の汚れ取りといえば「プロホース」1本あれば超便利ですよ!
金魚がコリドラスをフルボッコに!?
金魚ってどんなに小さくても、普通は30cmくらいまで成長するんですね。
まあ、飼育下ではそれほど大きくなれないということもありますが、コリドラスと比べれば断然、金魚の方が大きくなります。
大きさがかなり異なる魚同士で混泳させると、まず小さい魚が餌になってしまうという問題があります。
ですが、相当なサイズ差が無い限り、さすがにコリドラスが食べられるという事はないでしょう。
ただ、好奇心なのかオコ(怒)なのかコリドラスに対して攻撃的な姿勢を見せる金魚もいると聞きます。
コリドラスは他の魚を攻撃するような事のない、大人しい種類が多いので、攻撃されると物陰に隠れて出てこなくなってしまうことも・・・(汗
また、コリドラスの胸ヒレの尖った部分には毒があるんですね。
攻撃されたからと言って、コリドラスがそれに毒針で応戦することは無いので、普通の飼育下では毒は気にするに値しません。
が、何かの拍子にこの毒針が金魚にグサッと刺さってサヨナラグッバイってことも無きにもあらず・・・かもしれません・・・。
以上のことから、金魚とコリドラスの混泳って結構難易度が高いんですよね。
なので、僕自身はこの両者は別々の水槽で飼育することをお勧めしています。
が、性質を理解し互いに適した環境を作ってあげれば混泳は可能です。