色彩が青色から黄色へ変化する!?「ゴールデンゼブラ・シクリッド」飼育方法と注意点など

ゴールデンゼブラ・シクリッド

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まるで海水魚のような見た目をした人気熱帯魚に「ムブナ」と呼ばれる種がいます。

ムブナとは、10cm前後までしか成長しないアフリカのマラウィ湖原産の小型シクリッドで、当然ですが100%淡水に生息する魚なんですね。

このムブナの仲間で、古くからポピュラーな種で知られ、もはや代表格とされている種に「ゴールデンゼブラ・シクリッド」がいます。

ゴールデンゼブラ・シクリッドの面白いところは、オスとメスで全く色彩が異なるという点です。

小さい頃はすべて青色一色ですが、オスのみ成長するにつれて体色が黄色く変化するので、同じ種でも青と黄色の2色が楽しめる魅力的な熱帯魚といえます。

ここでは、ゴールデンゼブラ・シクリッドの飼育方法や導入時の注意点についてご説明していきますね!

 

ゴールデンゼブラ・シクリッドについて

ゴールデンゼブラ・シクリッドは、アフリカのマラウィ湖に生息するシクリッドの仲間で、現地ではマラウィ湖に生息する10cm前後のシクリッドを総じて「ムブナ」と呼んでいます。

マラウィ湖には、なんと800種以上のシクリッドが生息しているといわれ、「アフリカンシクリッド」という名でアクアリストから人気の高い存在となっているんです。

ムブナでも50種ほどいますが、その中でもゴールデンゼブラ・シクリッドは古くから親しまれている種の一つで、ムブナを代表する存在といっても過言ではありません。

生まれたばかりの幼体、そしてメス個体は青色に対し、オスの個体は成長するにつれて黄色に変化し、発情期には美しい「青」と「黄」の美しい2色が映えるので見ものです!

 

上で書いたように、体色が変化するのはオスだけですが、小さいうちはオス個体であっても青色をしています。

なので、ショップで売られている小さな個体だと、すべて青色をしているので、この時点ではオスとメスの判別はほぼ不可能です。

成長するにしたがって色が変化してきたときに初めて性別が分かるので、最初に幼体を複数で飼育して、色彩の変化を楽しむのもいいですよね。

また、「青色」と「黄色」がお好きな方にもオススメな熱帯魚といえるでしょう!

 

ゴールデンゼブラ・シクリッドの飼育データ

  • 体長:最大で約12cm
  • 水温:24℃~28℃
  • 水質:中性~弱アルカリ性
  • 寿命:3年~5年ほど(推定)
  • 参考価格:1匹あたり200円前後

 

ゴールデンゼブラ・シクリッドは、体長が最大で12cmほどまで成長する、やや中型の熱帯魚です。

アフリカンシクリッドは、少々気性の荒い個体が多く、特に同種同士では頻繁に小競り合いを行います。

※ゴールデンゼブラ・シクリッドも同様です。

 

とはいえ、激しく喧嘩をしてボロボロになるということはありませんので、同種同士を複数で飼育することが可能です。

ただし、複数で飼育する場合は広めの水槽で余裕を持ったスペースを確保するのと、石組みなどで隠れる場所を複数作っておくのが理想です。

そうすることで、小競り合いをしたとしても弱い個体はすぐに逃げて身を隠すことが出来るので、全体的にバランスよく飼育することが可能となるんですね。

 

また、ゴールデンゼブラ・シクリッドは、縄張り意識を持つようになります。

縄張り意識を持つ熱帯魚は、水槽内で一番強い個体が縄張りを主張し、近づく他の魚を追い払ったり攻撃したりするんですね。

そういった縄張り意識の強い熱帯魚の場合は、「ある程度の数」、つまり複数匹で飼育すると、縄張り意識を低下させることが出来るんですね。

 

なので、ゴールデンゼブラ・シクリッドを飼育する時は、、、

  • 広めの水槽(複数飼育なら90cm以上が理想)
  • 隠れ家を多めに確保
  • 5匹、10匹~といったように複数で飼育する

 

というのが理想といえます。

 

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弱アルカリ性の水質を好む熱帯魚

ゴールデンゼブラ・シクリッドの生息地であるアフリカのマラウィ湖の水質は「弱アルカリ性」で、硬度も高いことで知られています。

故に、そこに棲むゴールデンゼブラ・シクリッドは弱アルカリ性を好む熱帯魚だということなんですね。

 

アクアリウム用品の中には、水槽内に入れているだけで水質を弱酸性に傾けたり、弱アルカリ性に傾ける性質を持つものが存在しています。

例えば、低砂の「ソイル」や、レイアウトに欠かせない「流木」なんかは、水質を弱酸性に傾ける性質があります。

なので、ゴールデンゼブラ・シクリッドの水槽内に、これらはあまり適していないといえます。

 

とはいっても、いくら流木が水質に作用するといっても、効果は限定的なので、少量であれば問題ないでしょう。

また、ソイルの中には水質を弱アルカリ性に傾ける性質のものがあります。

逆に、そういったモノであれば、ゴールデンゼブラ・シクリッドに適した水質にすることが出来るのでオススメです。

 

※ソイルのほとんどが、水質を弱酸性に傾ける性質のあるものになるので、表記をしっかり確認しましょう!

 

上で、石組みで隠れる場所の確保を作るのが理想と書きましたが、アクアリウムで使用する石(溶岩石とか気孔石など)は、水質を弱アルカリ性に傾ける性質があるんです。

ゴールデンゼブラ・シクリッドの飼育には理想のアイテムといえますね!

自然の風景をリアルに演出する「溶岩石」を水槽内に設置するメリットとデメリット

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弱アルカリ性の水質で育成できる水草について

美しい熱帯魚を飼育する時は、緑色の植物が生い茂る「水草レイアウト」で飼育を楽しみたいという方も多いはずです。

ですが、水草のほとんどが弱酸性の水質を好むんですね。

弱アルカリ性でも育成できないことは無いんですが、中には全く育成が出来ない種や成長の仕方に悪影響を及ぼすものもあります。

そんな中にも、弱アルカリ性でも問題なく育成できる種もあるんです!

 

弱アルカリ性でも飼育できる丈夫な水草といえば、「アヌビアス・ナナ」が断然オススメです!

見た目も綺麗ですし、大きな葉は隠れ家にもなります。

さらには、この水草の根っこは「活着性」があって、石などにくっつける(時間はかかるけど)ことが出来るんですね。

なので、石組みにアヌビアス・ナナを活着させて、綺麗なレイアウトを作ることも可能になります。

 

ゴールデンゼブラ・シクリッドの餌について

ゴールデンゼブラ・シクリッドは、雑食性の強い熱帯魚なので、人工飼料や生餌などなんでも食べてくれます。

ですが、基本的にアフリカンシクリッド専用の人工飼料をメインに与えていれば問題ありません。

この種は、現地では草食性が強い熱帯魚で知られ、発生する藻類を好んで食べています。

その為か、あまり脂肪分の多い資料をメインとして与え続けると肥満体形になり、腹水病になってしまうとの報告もあるので注意した方がいいでしょう。

 

ゴールデンゼブラ・シクリッドの繁殖について

ゴールデンゼブラ・シクリッドは、水槽内での繁殖が可能な熱帯魚です。

小さいうちは、オスメス問わずに青色をしていて、他に見分けるポイントがありませんが、成熟したオスは体色が黄色に変化するため色彩だけでオスとメスの判別が出来るようになります。

ただし、成熟した個体に限定されるため、繁殖にチャレンジしようと思う時は複数のゴールデンゼブラ・シクリッドの幼体を飼育して、そこからペアを得るというのが現実的になるでしょう。

 

ゴールデンゼブラ・シクリッドの繁殖形態は、メスが卵を口の中で守るという「マウスブルーダー」なんですね。

ちなみに、孵化させた後も一定期間だけ口の中で稚魚の保護まで行います。

メスは、卵を産んだらすぐに口に咥えます。

受精もしていないのにどうやって孵化するんだ・・・って思いますよね!?

実は、オスの尾ビレにはエッグスポットと呼ばれる、卵に似た模様があって、それをメスが卵だと誤認して咥えようとしたところ口内受精させるんです。

 

なぜこのような繁殖形態をとっているのかは、恐らく生息地の環境が関係していると考えられます。

卵をすぐに保護しなくては外敵に食べられる危険性があるのでしょう。。。

何にしても面白い繁殖形態ですよね!

水槽内でも見ることが出来るので、ゴールデンゼブラ・シクリッドは飼育に繁殖まで楽しませてくれる熱帯魚といえます。

 

さいごに

ゴールデンゼブラ・シクリッドは、オスのみ体色が変化するという不思議な特徴を持つ熱帯魚です。

幼魚は総じて青一色ですが、小さいうちからも体色が美しいという珍しい種で知られ、繁殖期には青色と黄色の2色が楽しめる魅力があるんですね。

美しい熱帯魚なので、普通に飼育しているだけでも見ていて癒されそうですが、「マウスブルーダー」という面白い繁殖形態を持つので、飼育に慣れてきたら繁殖にチャレンジするのもいいですね!

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