アクアリウムで飼育する熱帯魚選びで、「とにかく”カラフル”な色彩」で「小型」の魚が欲しいと思ったことはありませんか?
当然、熱帯魚全体を見渡せば美しい色彩のものは数えきれないほど存在します。
ここでいうカラフルと言うのは、1匹でより多くの色彩を持つ魚を指し、いろんなカラーを複数色持つものとなると種類は少なくなってきますよね。
そんな複数の色彩を1個体に持つ、お勧めの小型熱帯魚を1種ご紹介していきたいと思います。
その熱帯魚とは「ジャーマン・ラミレジィ」といい、一言でいうと、、、「超キレイ!」って思わず口に出しそうになるくらい多彩な魚なんですね。
体高があり、カッコいい独特なヒレを持つことから、観賞魚としてかなりの人気を誇る種となっています。
ここでは、ジャーマン・ラミレジィの飼育方法や導入時の注意点についてご説明していきますね!
ジャーマン・ラミレジィ
ジャーマン・ラミレジィは、ドワーフシクリッドの代表的存在で親しまれ、古くから人気の高い熱帯魚なんですね。
※ジャーマン・ラミレジィは「南米小型シクリッド」に属する熱帯魚で、南米小型シクリッドとアフリカ河川シクリッドを総称したものが「ドワーフシクリッド」と呼ばれています。
名前の通り、ドイツで作出された「改良品種」でして、原種はコロンビアのオリノコ川やメタ川に生息しています。
ドイツで作出されたものを「ドイツラム」と呼んだり、愛称の「ラム」のみで呼ばれたりもします。
なんだか可愛らしい名前ですよね(笑
ジャーマン・ラミレジィの魅力は、何といってもその色彩の多さです。
様々な色が1個体に凝縮された感じで、全体的に散らばるように入るブルーネオンのスポットが非常に目を引きます。
まさに宇宙のような幻想的な姿にも見えてきませんか!?(言い過ぎ?
そして頭のちょっと後ろにある真っ黒いツンツンのヒレがあまりにも特徴的で、なんだか昔のお侍さんを連想するかのような愛嬌のある姿にも見えてきます。。。
その他の各ヒレも体の大きさに比べて大きく発達することから、とてもゴージャスな感じの魚に見えるんですね。
ジャーマン・ラミレジィの飼育データ
- 体長:4cm~6cmほど
- 水質:弱酸性~中性
- 水温:23℃~26℃
- 寿命:2年~3年
- 参考価格:(1ペア)2500円前後
ジャーマン・ラミレジィは、体長が最大で6cmほどの小型の熱帯魚です。
※オスは6cmほど、メスは4cmほどとなります。
気性は少々荒く、同種同士では度々ケンカすることがありますので、隠れ家となる場所の確保が必要です。
他の熱帯魚にも攻撃することがあるため混泳には注意が必要ですが、同サイズ程度の素早いカラシンとは相性が良く、問題なく混泳できることが多いです。
ちなみに、ネオンテトラやカージナルテトラと混泳させると、色が映えて美しいとマニアの中では評判があるみたいですよ!
確かにこの組み合わせは、想像しただけでも綺麗な水槽がイメージできますよね!
ある程度広い水槽での飼育が望ましい
ある程度の広さが必要とは言っても、30cm水槽くらいからでも十分飼育が可能です。
なぜ広い水槽が必要かと言うと、ジャーマン・ラミレジィはオス同士でよくケンカをすることで知られていますが、オスとメスでも普通に喧嘩したり、一方的に追いかけまわすことがあるんですね。
その為、狭すぎる水槽では逃げ場が少なく、角っこに追いやられてボコられる可能性が高くなります・・・。
たまにオス同士の喧嘩で死に至るケースもあるくらいですから・・・。
ある程度広めのスペースがあれば、逃げ回るスペースも余裕がありますし、何より隠れ家となる障害物を複数入れることが出来ますよね。
水草を茂らせたり、流木や石などの隠れ家となるものをレイアウトに取り入れることで上手く飼育することが出来るでしょう!
弱酸性の軟水を好む熱帯魚
ラミレジィという熱帯魚はどの種も、水質は弱酸性の軟水を好みます。
水草レイアウトであれば、低床にソイルを使用するといいでしょう。
ソイルには水質を強制的に弱酸性へと傾ける性質があるため、使用するだけでジャーマン・ラミレジィに適した環境を作り出すことが出来ます。
他にも、ピーとモスやマジックリーフ、ヤシャブシの実などを用いて、水質を弱酸性へと傾ける方法があります。
こういったアイテムを利用して、ジャーマン・ラミレジィに適した水質を作り出すのもいいですね!
濾過が効いていないと病気になりやすい
ジャーマン・ラミレジィを飼育するには、濾過のよく効いた環境が必要です。
アンモニアや亜硝酸濃度が高い環境だと病気になりやすいので要注意!
これら有害物質は食べ残しや排泄物より発生しますが、濾過の効いている水槽環境ではバクテリア(微生物)によって分解され、比較的無害なものへと変換されます。
濾過が効いていないと、この有害物質の濃度がどんどん高くなっていきます。
なので、ろ過能力の高いフィルターを使用すると飼育しやすくなります。
また、水量の多い水槽では水が汚れる速度を遅らせることが出来るので、ある程度大きな水槽で飼育するのも一つの手です。
水質悪化にさえ気を付けていれば、ほとんど病気にはならない丈夫な熱帯魚です!
ちなみに、ジャーマン・ラミレジィがかかりやすい病気は白点病やエロモナス症です。
白点病は、急な水温の変化で起こりやすいので導入時は水合わせをしっかりと行うようにしましょう。
一番厄介なのがエロモナス症で、病気の前兆としてはヒレをたたんで、いかにも体調が悪い感じが目につきます。
呼吸が荒かったり、白い糞をしているとエロモナス症である可能性は非常に高いです。
進行するとマツカサ病や穴あき病など、致死率の高い病気となるので、ジャーマン・ラミレジィの飼育は水質管理が欠かせません。
ジャーマン・ラミレジィの繁殖
ジャーマン・ラミレジィは、ペアで販売されているように水槽内での繁殖が楽しめる熱帯魚です。
繁殖期になると、メスはお腹が綺麗なピンク色の発色を示し、一段と綺麗になります。
そして、オスとメス互いにテリトリーを主張するようになるんですね。
ジャーマン・ラミレジィの繁殖を数多く成功させている人の中には、この時期に比較的ケンカしない穏やかなペアを獲得することが出来れば繁殖は容易だと断言している人もいます。
もし近くの熱帯魚ショップで購入できるのであれば、自分の目で見てペアを選ぶのもいいですね。
小さいうちから複数購入してきて、その中から最良のペアを選び出すという方法もあります。
繁殖は、流木とか石とか障害物の「上」に産卵するオープンポウナーという繁殖形態を持ちます。
なので、上がある程度の台になっているような障害物を入れておくといいでしょう。
そして、孵化から子育てまでペアで仲良く行うのを見ることが出来るんですね。
これは繁殖にチャレンジする価値がありますよね!
ただ、若いペアだと卵を食べてしまったり、産卵しても孵化までには至らないという事も多々あるんです。
ただ、経験を重ねるうちに上手にこなすようになる熱帯魚なので、最初上手くいかなくても全く問題ありません。
※2週間おきに産卵するので、産卵行動をよく観察するといいでしょう。
※卵は約3日で孵化します。
稚魚が動き出したら、栄養価の高いブラインシュリンプを与えるといいでしょう。
さいごに
多彩な色彩に、星を散りばめた様な美しさを持つ熱帯魚の「ジャーマン・ラミレジィ」。
とにかく綺麗で綺麗でたまらない熱帯魚が欲しいという方は、是非ジャーマン・ラミレジィをチェックしてみてください。
これ1種類だけで飼育するのも良いですし、綺麗な小型カラシン等と混泳させると、より一層キレイな水槽になってくれますよ!