海底に潜む「ゆるキャラ」として、テレビでも度々取り上げられるような存在の「カエルアンコウ」をご存知でしょうか!?
高級食材でも有名な、あの巨大な口を持つコワイイメージとは裏腹に、カエルアンコウは”めちゃくちゃ可愛らしく”ちょっと変わった見た目から非常に注目度が高く、水族館でも人気の存在なんです。
泳ぎが得意ではない為、体の一部を「疑似餌」として利用して獲物をおびき寄せる、面白い捕食スタイルを持ち、水槽内でも疑似餌を小刻みに震わしている姿を見ることが出来ます。
カラーバリエーションも豊富で、丸っこくて可愛い見た目からペットフィッシュとしては最適な存在ではないでしょうか。
ここでは、カエルアンコウの飼育方法や導入時の注意点についてご説明していきますね!
カエルアンコウについて
カエルアンコウは、インド洋や西部太平洋・大西洋に幅広く生息する海水魚で、アンコウ目のカエルアンコウ科に属する魚を総称した呼び名です。
ヒレがカエルのような足になって、ズングリムックリの丸い生物が、海底をまるで歩いているかのように移動する可愛らしい魚なんですね(笑
サンゴ礁や岩などの障害物に擬態して、頭らへんから疑似餌を使って魚をおびき寄せて捕食する興味深い”特技”を持っていて、水槽内でも疑似餌をヒラヒラする様を楽しむことが出来ます。
自然下では、疑似餌をフリフリしながら狙った獲物の方へ、のっそのっそと歩いて行く面白い姿も見られるそうです。。。
実際に見ていて分かるのですが、かなり泳ぎが下手で、素早く動くことが出来ません。
それ故、疑似餌にておびき寄せるという”待ち伏せスタイル”を身に付け、近寄ってきた獲物を瞬時に捕えます。(※ここだけ瞬速)
飼育下では、餌を欲すると疑似餌をフリフリし始める個体がいたり、なんとも愛嬌たっぷりの海水魚ですよ!
カラーバリエーションも多く、赤、黄色、黒、白など、好きな色から選ぶといいでしょう。
カエルアンコウの飼育データ
- 体長:15cm前後
- 水温:24℃前後
- 寿命:飼育下では1年ほど
- 参考価格:1匹あたり1000円~1万
カエルアンコウは、体長が15cmほどまで成長する、やや中型の海水魚です。
肉食性の強い魚なので、基本的には「単独」で飼育を楽しむような種となります。
緩やかな水流があるような場所を好む生き物で、水槽内にも流れを作ってあげると状態良く育てることが出来ると言います。
水質の悪化には要注意!
カエルアンコウは、水質の悪化に弱い海水魚です。
生物濾過がしっかり効いている水槽と言うのは、生体の排泄物や食べ残しから発生する有害物質の「アンモニア」を「亜硝酸」に変え、そして「亜硝酸」を最終的には「硝酸塩」に変えるサイクルがしっかりと回っている状態のことを言います。
飼育のしやすい魚であれば、硝酸塩はアンモニアや亜硝酸に比べて毒性がそれほど強くありませんから、水槽内にある程度の濃度があっても飼育上の問題はありません。
ただ、カエルアンコウは硝酸塩濃度が高いと短命になってしまうことが多いと聞きます。
硝酸塩は「換水」によって外に出すのが一般的なので、小まめな換水が必要だといえます。
※硝酸塩すら除去する方法では、サンゴを飼育に適したベルリン式などがありますが、ここまで行くとかなり本格的にマリンアクアリウムをするかた限定となってくるでしょう(汗
逆に、サンゴ水槽の経験がある方にとっては、同じように飼育すれば簡単に飼育できるでしょう。
また、硝酸塩を除去する添加剤もあるので、そういったものを利用するのもいいかもしれませんね!
カエルアンコウの餌について(毎日与えるのはNG)
カエルアンコウは肉食性の強い魚なので、基本的には餌用で売られているエビなどの活餌を与えるのが理想です。
獲物をジッと見つめながら疑似餌をヒラヒラしている本来の姿が見られますからね!
とは言っても、活餌onlyだと管理やコスト面が高くついてしまうので、乾燥クリルの餌付けをしていくといいでしょう。
冷凍ホワイトシュリンプも食いつきがよく、これらはピンセットで挟んで直接カエルアンコウの目の前までもっていくと、パクリと食いついて放さない姿が、これまた可愛らしいです(笑
口に入るものなら何でも食べてしまうくらいなので、かなりの大食いかと思われがちなんですが、実は消化器官が弱い魚なんですね。
死んでしまう原因で多いのが餌の与えすぎということもあり、与えすぎには注意が必要です。
活餌を与える場合は、2~3日に1回、決まった時間に1匹与えるだけで十分なくらいです。
ただ、痩せているかなぁ~と思うときは、頻度を増やす必要があります。
持ち運び時の注意も!
カエルアンコウは、水面から出して空気にさらしてしまうと、体に空気が入って風船みたいにプカァ~って浮いてしまうことがあるので要注意です!!
金魚とかに多い「転覆病」みたいな感じでしょうか。。。
別水槽に移す、、、引っ越しなど、移動させる際は小さめのケースを水槽内に突っ込んで、常に水の中にいる状態で移動させるようにしましょう。
さいごに
カエルアンコウは、コロンとした”ずんぐり体形”が特徴で、なんか見ていて「可愛い奴だな~」って思うような、愛嬌たっぷりの魚なんですね(笑
飼育が簡単な海水魚ではありませんが、マリンアクアリウムに慣れてきたら是非、一度は飼育してみたい海水魚ではないでしょうか!?
疑似餌を使うなんて、僕ら人間でいう釣り道具のルアーを使うようなものですから、よく考えてみると凄い生き物ですよね。。。
別名にアングラーフィッシュと言うのがあるくらいです。
※アングラーとは釣り人を指す言葉です。
完全なるフィッシュイーターであるため、混泳は基本NGですので、単独で飼育できるような”可愛い奴”をお探しの方は、カエルアンコウなんていかがでしょう!?