低層を泳ぐ熱帯魚と言えば「コリドラス」は、あまりにも有名で人気のある種ですよね!
チョコチョコ動く可愛らしい動き、小さい「おちょぼ口」に、ちょこんと付いた小さなヒゲもなど、可愛らしい要素だらけで、見ていて飽きないような存在です。
そんなコリドラスにも多々種類がおりますが、ここではベージュ色の体色に黒い2つのスポットが入る「コリドラス・ワイツマニー」をご紹介したいと思います。
このコリドラスは、かつては「幻のコリドラス」と言われた時期もある、マニアにとっては外せない存在ではないでしょうか。
繁殖が容易という事もあり、ブリード個体が出回るようになっているので、今では誰でも容易に飼育が出来るようなっています。
以下では、コリドラス・ワイツマニーの飼育方法や導入時の注意点についてご説明していきますね!
コリドラス・ワイツマニーについて
コリドラス・ワイツマニーは、ペルーのビルカノータ川に生息するコリドラスの仲間です。
このコリドラスが最初に紹介されたのは1971年のことでしたが、その時は実際に生きたコリドラス・ワイツマニーを見たという人は誰もいないという謎の存在でした。
この時発見されたのは、ペルーの標高3000m以上の場所を流れるウルバンバ川で数匹発見されただけでした。
そのことから、幻のコリドラスと呼ばれるようになったんですね。
それから時が流れ、2004年にようやく日本に輸入されるようになりました。
入ってきた当初は、数万~十万近くという超高価で取引されたこともあったほど、マニアからは注目されていたコリドラスだったんですね!
幸い、繁殖が容易という事もあって流通量も増え、価格が安定し、誰もが手に入れられるような存在となりました。
コリドラス・ワイツマニーの特徴としては、ベージュ(肌色)をベースとした体色に、体表の真ん中と尾びれの付け根あたりにポンポンと2個のスポット模様が入ります。
まあ、目の部分にも黒いバンドが入るので、パッと見た感じでは3つのスポットが入っているように見え、体色もベージュ~濃い茶色まで色彩にバラつきが見られます。
また、明るいオレンジ色の発色を見せることもあり、これは最高に美しいですッ!(ワイルド個体に多いようです)
色合いにバラつきがあるのは、それぞれ違った見た目が楽しめるということでもあるので、これはこれでいいかもしれませんね(笑
コリドラスと言えば、チャームポイントのヒゲがあり、小さい口が特徴的です。
コリドラス・ワイツマニーの場合は、特に口が小さい(と、いうか短い)「ショートノーズタイプ」にあたるコリドラスとなります。
コリドラス・ワイツマニーの飼育データ
- 体長:6cm
- 水質:弱酸性~中性
- 水温:22℃~26℃
- 寿命:5年前後
- 参考価格:1匹あたり2000円前後
コリドラス・ワイツマニーは、体長が最大で6cmほどの小型の熱帯魚です。
6cmと言えば、ネオンテトラ(最大で4cmくらい)とかの小型カラシンよりか、ちょいと大きくなるって感じですね!
性格は非常に温和な熱帯魚なので、混泳に適しています。
同サイズ程度の熱帯魚ならどんな種とも混泳が楽しめるでしょう。
※ただし、コリドラス・ワイツマニーをボコらない温和な種に限る。。。
水質にもそれほどうるさいというような種ではないので、初心者でも容易に飼うことが出来るコリドラスです。
初めてコリドラスを飼育するという方にも、お勧めの種だといえます。
餌は何でも食べる!
コリドラス・ワイツマニーは、基本的に熱帯魚の餌と言うものなら何でも食べてくれます。
ただ、コリドラスは生餌を与えると、発狂したかのように喜び餌をむさぼる姿は結構見もので、勢いよく食べてるなぁ~と思ったら、ピタっと止まったり、なんだかとぼけているような感じが最高です(笑
冷凍アカムシなんかも喜んで食べてくれます。
口が小っちゃい割には、かなりの大食いな熱帯魚で知られています。
でも、、、食べるのは遅いので、他の熱帯魚に横取りされることが多いんですね(汗
混泳水槽では、餌が確実に行き渡るように工夫する必要も出てくるかもしれません。
砂は細かいタイプが理想
コリドラス・ワイツマニーは、低床に口を突き刺すようにして餌を探します。
低床が汚れていると、ヒゲや口が溶けたようになってしまう痛々しいコリドラス特有の病気にかかることがあるんですね。
なので、コリドラスを飼育する低床(砂利)は、ゴミが挟まったり入り込みにくい、細かなタイプが理想と言えます。
細かくて真っ白の砂とか、メチャクチャ綺麗ですよ!
とは言っても、水草レイアウトだと低床にはソイルを使用する方が多いかと思います。
そんな時は、プロホースという掃除用具があれば簡単にソイルの掃除が出来るのでお勧めです!
コリドラス・ワイツマニーの繁殖について
コリドラス・ワイツマニーは、水槽内での繁殖が可能な熱帯魚で、繁殖例も多くあります。
他のコリドラスも同じことが言えるのですが、コリってブリード(養殖)個体だと、1年くらいで繁殖が可能なまでに成熟するのに対し、ワイルド(現地採取)個体だと繁殖するまでに最大で5年近くの年月を要することがあります。
コリドラス・ワイツマニーの場合、ブリード個体が多く流通しているので、繁殖を見越しての飼育であれば「ブリード個体」の導入が望ましいです!
コリドラスのオスとメスの判別は、腹びれの形状で判断が出来ます。
オスは腹びれの先がとがったような形状、対してメスの腹びれは綺麗な扇形になっています。
小さいうちでは分かりにくいかと思いますが、成熟した個体では判断が付きやすいはずです。
また、メスの個体の方が巨大化するので、大きさからも「こいつ・・・メスだろ・・・」と、ある程度の判断は出来ます。
繁殖させるときは、水槽内にオス2匹に対してメス3匹の割合が良いなんて言われることがあります。
要は、メス個体の割合を多くした方が成功率が高くなるという事なんですね。
繁殖間近になると、オスはメスを執拗に追いかけるようになり、Tポジションと呼ばれるコリドラス特有の面白い繁殖行動が見られます。
卵は粘着性があって、水槽のガラス面や水草や障害物などに産み付けられるんですが、親が食べてしまう恐れがあるので、見つけ次第に回収したほうが無難です。
卵は3日前後で孵化し、最初はヨークサックと呼ばれるお腹にくっ付いた栄養素を吸収して生きられます。
それがなくなったら、栄養価の高いブラインシュリンプを与えるといいでしょう!
さいごに
かつては「幻のコリドラス」と呼ばれた、なんかだカッコいい感じMAXのコリ、、、コリドラス・ワイツマニー。。。
今では、流通量が増えて誰もが飼育できる存在になっています。
飼育は容易で、他の熱帯魚との混泳も気軽に楽しめ、しかも繁殖も比較的容易なんですね。
「低層を賑やかにしたい」「低層魚が欲しい」と言う方にはお勧めの存在で、また幻のコリドラスを繁殖によって増やすのも面白いかもしれませんね!