生餌の代表的存在であるブラインシュリンプは、通常は卵で飼ってきて、それを人工的に孵化させてからスポイトやピペットで吸い取って魚に与えます。
この「ブラインシュリンプ」という商品には、孵化させないでそのまま与えることが出来るものも存在します。
無殻ブラインシュリンプという商品名で出回っており、孵化させた生餌と同じように栄養価に優れた餌なんですね。
ここでは、無殻ブラインシュリンプについてご説明していきます。
無殻ブラインシュリンプとは
ブラインシュリンプといえば、海水に卵を投入してエアレーションしておくと、温度にもよりますが、大体24時間ほどあれば孵化します。
その孵化したブラインシュリンプを魚に与えるってのが普通だと思います。
しかし、この無殻ブラインシュリンプはそのまま与える餌となります。
海水に入れてエアレーションしても孵化しません。
なので、うっかり孵化する卵と間違って購入しないように表記には注意しましょう。(初めてブラインシュリンプを購入する人では結構この間違いが多いみたいですね)
「無殻」というように、特殊な技術で卵を覆う殻のみを取り除き、中の黄身だけが残った餌となります。
生餌同様にとても栄養価が高く、特に稚魚に与えると目覚ましい成長スピードを促すことが出来ます。
無殻ブラインシュリンプのメリットとデメリット
無殻ブラインシュリンプのメリット
- 稚魚の餌に最適
- 栄養価が高い為、成長スピードが早い
ブラインシュリンプ自体がとても小さいのですが、この無殻ブラインシュリンプも1粒1粒が非常に小さいので、特に稚魚の餌として重宝します。
ブラインシュリンプの卵を孵化させなくても、すぐに栄養価の高い餌が与えられるメリットは大きいです。
カラシン科やメダカ、グッピーなどの小型の熱帯魚の餌としても非常に優秀ですし、それらの熱帯魚の稚魚にもそのまま使用できます。
そして何よりも、食いつきが段違いで良いのが見て分かります。
中には全く興味を示さない魚もいたりしますが・・・。
そんな魚でも口にして餌として認識すればバクバク食べるようになります。
栄養価が非常に高い餌なので、稚魚の成長スピードを高めることが出来ます。
無殻ブラインシュリンプのデメリット
- 浮上性が高く、下にいる魚に行きわたらない
- 人工飼料の為、生餌に比べ栄養価は落ちる
無殻のブラインシュリンプは、いずれも浮上性の餌、つまり水面に浮くタイプのものが多いです。
稚魚に与える餌として優秀だといいましたが、それは「栄養面」「餌の大きさ」の観点から間違いなくこれは優秀だと判断できます。
しかし、熱帯魚の稚魚の中では、生まれたばかりだと底でジっとしている種類の魚もいるんですね。
僕が実際に飼ったことのある種類だと、グッピーやプラティなんかがそうですね。
底にいる魚に与えるときは、そのまま投入しただけだと水面を浮遊してしまうので、ちょっと工夫が必要なんですね。
下方にいる魚に無殻ブラインシュリンプを与えるときは、一度ピペットで水ごと無殻ブラインシュリンプを吸い込んで、それを底の方へ噴射しすれば浮上性がなくなり底へ沈み、底にいる魚に与えることが出来るようになります。
また、いくら栄養価が高いものでも無殻ブラインシュリンプは人工飼料です。
孵化させた生餌のブラインシュリンプと比べれば、食いつきや栄養価値はさすがに劣ってしまいます。
まあ、これで生餌と全く同じならわざわざ卵を孵化させる必要もなくなるわけで・・・。
そのまま与えることが出来る手軽さを考えれば、十分素晴らしい餌であることに違いはありませんよね。
人工飼料と併用して与えるのに最適
人工飼料でも栄養価の高い餌がありますから、それだけでも十分な場合もあります。
僕は、だいたいいつもフレークタイプの人工飼料をメインに与えています。
ただ、いつも同じ餌だけ与えていると、たまには違った餌も食べさせてあげたいなぁ~なんて思うことありますよね!?
そんな時に、気軽に与えられる無殻ブラインシュリンプは最適で、面白いくらい食いつきが良く、栄養価が高いので「おやつ」感覚でたまに与えています。
賞味期限もかなり長く持つので、ストックしておくと何かと便利です。