熱帯魚の中でも特に人気の高い「小型のカラシン科」。
カラシン科では、ネオンテトラやカージナルテトラが最もポピュラーな存在で、アクアリスト達から絶大な人気を誇っています。
ネオンテトラのように鮮やかな発色のものもいれば、シックでカッコいい色彩のものも多くいます。
今回ご紹介するのは、シックな色合いが魅力的な「ブラック・ネオンテトラ」という熱帯魚です。
ネオンテトラとはまあ違った魅力のある魚なので、小型の熱帯魚の導入を考えている方は必見です！
ブラック・ネオンテトラについて
ブラックネオンテトラは、ブラジルやパラグアイ原産の小型カラシン科の熱帯魚です。
ネオンテトラ同様に、東南アジアを中心に養殖が盛んに進んでいる熱帯魚で、安価で購入することができます。
丈夫で飼いやすく、初心者でも簡単に飼うことができる熱帯魚です。
名前に「ネオンテトラ」と付いていますが、全くの別種です。
色以外の体系はネオンテトラに非常によく似ています。
また、ライン模様の入り方もネオンテトラと似ているため、この名前が付けられているのでしょう。
ブラックネオンテトラの特徴は、体表に横一直線に走るブラックのラインと、そのすぐ上を走るブルー～ゴールドのラインです。
ブラックのラインの上は、青色っぽいもの～金色にみえるものまで個体差があり美しいです。
このラインはネオンテトラ同様に光に反射して輝いて見えるのが特徴です。
それでいて、ブラックのラインが派手過ぎないシックさを演出している、良く出来た色彩といえます。
また、水槽で飼育していくうちに各ヒレの一部が黄色っぽく染まってきて、美しさは一層、増してくるという魅力があります。
ブラック・ネオンテトラの飼育データ
- 体長：最大で約4cm
- 水質：弱酸性～中性
- 水温：20℃～27℃
- 寿命：平均3年ほど
体長が最大で4cmほどにしかならない小型のカラシン科の熱帯魚です。
この大きさは、ネオンテトラやカージナルテトラと同じです。
性格も温和で混泳に適した熱帯魚なので、これらのテトラ系を混泳させるとより美しい水槽になりそうですね。
ブラック・ネオンテトラは群れを作る習性がある
温和な性格のブラックネオンテトラは、複数で入れると群れを作って生活します。
他の小型のカラシン科の熱帯魚も、大体は同じく群れを作る習性があるんですね。
本来、群れを作るということは敵から身を守るということと、群れることで安心を得るということにあります。
なので、導入するときはある程度の数を入れてあげることをお勧めします。
1～2匹だと、物陰に隠れてあまり出てこないといったこともあり得ます。
10匹～20匹と複数で飼ってあげると、群れを作って綺麗な姿を見ることが出来ますよ。
繁殖は難しいけど慣れれば可能
カラシン科の繁殖は難しいといわれますが、ブラックネオンテトラはカラシン科の中では比較的、繁殖が容易とされている種です。
オスとメスの区別は難しいですが、産卵時期のメスは全体的にふっくらしているのに対し、オスはスマートなので、なんとなくは区別することが出来ます。
産卵時期になると、1匹のメスをオスが数匹で追いかけまわす行動が見られます。
産卵はメスにオスが寄り添うようにした状態で、卵をばら撒くような感じで産み落とします。
卵は沈みますが、この時に親や他の魚に食べられる危険性があります。
なので、卵の隔離さえできるような環境で行えば繁殖は比較的容易ということになります。
例としては、産卵間近のオスとメスと一時的に別水槽に移して、産卵が終わったら魚を元の水槽に戻す方法があります。
他にも、ネットを底に敷いて産み落とされた卵を分離する方法などがあるようですね。
飼育に馴れてきたら、繁殖にチャレンジするのも面白そうです。
ブラック・ネオンテトラのかかりやすい病気
ブラックネオンテトラは、白点病にかかりやすい熱帯魚で知られます。
白点病は、低水温が原因で発症することが多いので、水温は25℃くらいを保つようにすると白点病のリスクを軽減することが出来ます。
また、白点病を発症すると、すぐ後に「口ぐされ病」や「尾ぐされ病」といったカラムナリス症を併発することが多々見られます。
なので、初期段階で見つけ出してしっかりと治療してあげることが大切です。
最後に
ブラックネオンテトラは、非常に丈夫で飼いやすい熱帯魚です。
幅広い水温や水質に対応し、寿命も小型のカラシン科の中では長い方です。
ブラックのシックなラインに、青～金色の輝くライン、そして飼い込めば飼い込むほどヒレが黄色く美しい姿に仕上がります。
性格が温和なので、混泳水槽に入れる1種類としても是非お勧めです。
