風船のように全体的がぷっくりとした姿をした熱帯魚をご存知でしょうか。
名前に「バルーン」が付くような熱帯魚で、ショップで見たことがあるという方もいるかもしれませんね。
風船のように可愛らしい姿をした熱帯魚は、探せば結構な数がいるのですが、ここでは人気種の「バルーンパール・グラミー」にスポットを当ててみたいともいます。
美しい模様に、可愛らしい姿、、、水槽に泳がせるだけでユニークな雰囲気の水槽を作り上げることが可能です。
以下では、バルーンパール・グラミーの飼育方法や導入時の注意点についてご説明していきます。
バルーンパール・グラミーについて
バルーンパール・グラミーは、マレーシアやスマトラ島、観光名所としても有名なボルネオ島に生息する熱帯魚です。
名前に「パール」と付くように、真珠を散りばめたような小さなスポット模様があまりに特徴的です。
キュっと上がった「おちょこグチ」に、風船みたいに丸みを帯びた姿は可愛らしく、見ていて愛嬌があります。
グラミーといえば、種類豊富で熱帯魚の中でも、かなりの人気を誇る魚ですが、バルーンタイプじゃない普通の「パールグラミー」も存在します。
ちなみに、バルーンタイプは胴体が短い為、ショートボディータイプともいわれます。
バルーンタイプと、普通タイプの2種類を混泳させるのも面白いかもしれませんね。
バルーンパール・グラミーの飼育データ
- 体長:最大約8cm
- 水質:弱酸性~中性
- 水温:20℃~28℃
- 寿命:2年~3年ほど
バルーン・パールグラミーは、成長すると体長が最大で8cmほどになる小型~中型の熱帯魚です。
見た目、そんなに大きくなさそうなのですが、案外デカく成長するんですね。
性格は温和な方ですが、複数飼育している水槽では同種同士で小競り合いするのが度々見られます。
他の魚にちょっかいを出すということはないので、同サイズ程度の熱帯魚であれば、問題なく混泳が楽しめます。
また、水質にはそれほど敏感ではないので、飼育難易度は低く初心者でも気軽に飼うことが出来る魚です。
水質の急な変化には要注意
バルーンパール・グラミーは、水質にそれほど敏感ではない為、丈夫な熱帯魚として知られています。
が、さすがに水質の急な変化には注意が必要です。
水質の急な変化といえば、pHショックを引き起こして死に至るというリスクは、どんなに丈夫な熱帯魚でもあるものです。
バルーンパール・グラミーは、他にも体表の一部が白っぽくなって溶けたような感じになることがあります。
なので、購入してきてから水槽内に入れるときは、水合わせをしっかりと行うようにしましょう。
混泳時の餌やりの注意点について
バルーンパール・グラミーは、おちょこ口がチャームポイントと言ってもいいくらい、可愛らしい口をしています。
ただ、口が小さいため餌を盛んに食べるのを得意とせず、少しづつパクパクと食べていくといった感じですかね。。。
もし、混泳水槽で素早い魚や、餌を食べるのが早い魚がいる場合は、そのほとんどが他の魚が食べてしまい、バルーンパール・グラミーに十分な餌が行きわたらない可能性があるんですね。
なので、混泳水槽ではしっかりと餌が行き届いているか確認しながら与えるようにしましょう。
バルーンパール・グラミーの繁殖
繁殖は、この種類で多く見られる、水面に泡巣を作る「バブルネストビルダー」という非常に面白い繁殖形態を持ちます。
繁殖期になると、オスは背びれと尻ビレが伸長し、さらに喉元から尻ビレにかけて鮮やかなオレンジ色で染まり、一段と美しさが増します。
それに対しメスは、オスにくらべて地味な色彩なので、オスとメスの判別は容易につきます。
繁殖にチャレンジするときはペアだけで飼育して、じっくり観察するといいでしょう。
オスは水流が極めて弱い場所に泡で巣を作ります。
浮草を浮かべておくと、浮草の葉と葉の間などに泡巣を作ることが多いです。
産卵後は、卵の管理はすべてオスが行います。
産卵後にメスがオスに追いかけまわされることがあるので、隠れ家となるような場所の確保をしておきます。
また、メスは卵を食べてしまうことがあるので、確実に隔離する必要があります。
孵化した後は、1週間前後はオスは稚魚の面倒を見ます。
その後は、オスも隔離して稚魚だけで育てるといいでしょう。
生まれたての稚魚は、やっと目視できるほど極小なので、最初はインフゾリアを与え、少し大きくなったらブラインシュリンプを与えるといいでしょう。
ブラインシュリンプを食べられるまで成長すれば後は楽です!
さいごに
真珠を散りばめた様な美しいスポット模様に、可愛らしい口、風船のようにプックリと丸みを帯びたボディ。。。
可愛らしい熱帯魚は沢山いるけれど、見ているだけで微笑ましくなってくるような、そんな魅力がバルーンパール・グラミーにはあります。
ユニークな熱帯魚を飼育したいという方にはピッタリな魚です。
ただ、ちょっと大きくなるので、小型熱帯魚との混泳は注意が必要です。
飼育に馴れてきたら、ペアで飼育してバブルネストビルダーという面白い繁殖形態も観察してみたいですね!