水草レイアウトに欠かせない存在のソイル。
初めてアクアリウムを始める方は聞きなれない言葉かもしれませんが、ソイルとは土壌のことで水槽の底に敷き詰める「砂」のことです。
そこの敷き詰める砂には、サンゴや砂利など様々なものがショップで売られています。
ただ、水草レイアウトを始めるにあたり、ソイルの特徴や効能を知れば「ソイル以外はありえない」と思えるほど万能な存在なのです。
目次
ソイルとは
ソイルというのは土壌や岩石が風化して崩れた石や砂、植物などが集まった土の集合体のようなものです。
アクアリウムとして売られているソイルは、それらの土を焼成加工して作られています。
私たちが存在する遥か昔から存在する岩や風化した植物などには、多くのミネラル分など栄養素が含まれています。
産出される場所や地域によって形状や大きさ、効能に違いが出てくるのがソイルの特徴でもあるそうです。
驚くべきソイルの効能
2種類の機能
ソイルの最大の特徴として挙げられるのは、「吸着効果」と「栄養素」です。
まず、吸着効果というのは水中にある有害な亜硝酸やアンモニア成分を吸収する効果を持ちます。
つまり、ソイルそのものがフィルターに入れる濾過材の役割を果たし、水をクリーンに浄化してくれるのです。
また、ソイルは豊富なミネラル分を含みます。
植物に栄養補給をする役割を持ち、栄養素が不足しがちな状況に陥るのを防いでくれる効果があるんですね。
水質の効果
ソイルは水質を弱酸性に傾ける効能に加え、水質を軟水にする効果まであります。
水草の多くが中性~弱酸性を好むので、この効果は嬉しいところです。
淡水魚を飼育する場合、中性~弱酸性を好む種類の魚が多いので、ソイルを使用することで水質の管理がしやすくなるというメリットがあります。
まさか砂が濾過材の効果を発揮してくるれうなんて、これはもう使わない手はないですよね。
また、ソイルには流木から流れ出る茶色い色素を吸収する効果まであるんです。
ソイル使用の注意点
メリットが多く目立つソイルですが、当然デメリットもあります。
ソイルには吸着効果があり、栄養を多く含んでいますが、吸着効果も半永久的に続くわけではなく、栄養素も当然ながら無限なんてことはありえません。
かならず寿命がきます。
硬い砂利であれば半永久的に使用することができますが、ここが砂利とソイルの大きな違いでもあります。
交換時期については一般的には早くて6カ月、遅くとも1年前後で交換した方がよいとされます。
吸着効果や栄養素は目で見て確認ができるところではありませんが、ソイルの形崩れが起こったら完全に交換時期です。
使用後、6カ月間くらいは安定した水質維持が認められているそうですが、それ以降は吸着効果がだんだんと薄れていくそうです。
いきなり水が濁ったり、いつもと違うと感じることが多くなったらソイルの寿命とと考えていいでしょう。
どんなに長くても1年で交換してやるのが望ましいといえますね。
水洗いはご法度
硬い砂利とは違い柔らかい「土」を固めたようなものです。
砂利を洗うようにジャブジャブかき回すと細かく崩れてしまうので、洗うのは絶対にNGです。
袋から開けてそのまま水槽内に投入して使用します。
掃除のときも、砂利は吸い込まないようなホースを用いて魚の糞や餌の食べ残しのみ取り除きます。
様々な種類のソイル
水質を調整させるソイル
水槽立ち上げすぐに水質を安定させることを目的としたソイル。
立ち上げ当初に起こる「濁り」を防ぎ、水質維持に必要不可欠なバクテリアの繁殖を促進させてクリアな水を保つ効果がある。
「崩れる」を克服したソイル
崩れやすいというソイルの弱点をなくした「崩れない」ソイル。
長期間使用しても崩れないのが特徴。
当然、ソイル本来の効果も持ち合わせています。
このソイルの特徴としては、連続多孔質なのでバクテリアの繁殖を促進する効果が高いのが挙げられます。
天然素材と環境技術が融合してできたソイル
バクテリア「BX菌」と環境素材の「アクアゼファー」を配合した万能ソイル。
有害なアンモニアや亜硝酸を吸収する効果が高く、コケの発生を抑えます。
また、流木から出る色素を取り除く効果が非常に高いソイルです。
メダカ専用のソイル
立ち上げ当日からメダカを安心して飼うことができる、メダカ専用のソイルまであります!
メダカも改良品種などいっぱい出てきて、観賞魚として非常に人気が高くなっていますね。
クリスタルレッドシュリンプ専用のソイル
シュリンプ専用のソイルです。
特に、ちょっとした水質の変化で失敗が絶えないクリスタルレッドシュリンプを容易に飼うことができる環境を作り出すソイル。
水草レイアウトには赤のビーシュリンプがとても映えて美しいので、飼ってみたいと思う人も多いはず。
初めてクリスタルレッドを飼う人には心強い存在となるはずです。
ほぼ全ての水草に対応したマスターソイル
出回っている水草のほとんどに対応できる水質を作り上げる、まさに”マスター”ソイルです。
水草レイアウトでの飼育が難しいとされるディスカスやアルタム・エンゼル、そしてクリスタルレッドシュリンプに最適な水質を作り上げる万能ソイル。
水質維持に優れた効果を発揮するソイル
国内天然素材100%をうたった商品で、水質維持を長期間にわたって維持できるプレミアムソイル。
ちなみに僕が初めて使用したソイルが、このプラチナソイルです。
確かに立ち上げ当初から濁りが出たことが一度もなく、コケも発生しませんでした。
お勧めのソイルですよ!
水草育成に特化したソイル
栄養豊富なソイルで、特に根の張るような水草を育成する場合にオススメしたい一品です。
スティグマグロッソの絨毯を作りたい場合など活躍すること間違いなしです。
ソイルを使用する量はどれくらいが適量なのか
これからソイルを敷き詰めて水草レイアウトを始めようとする場合、どれくらいの量のソイルを買えばいいか疑問に思う方も多いはずです。
下記では、目安を紹介しますのでご参考になれば幸いです。
- 小型の水槽=3L
- 45cm水槽(約35L)=3L~8L
- 60cm水槽(約60L)=8L~11L
- 90cm水槽(約150L)=24L~32L
あくまでも目安ですが、上記の分量があれば大丈夫でしょう。
上記でも紹介したように、ソイルは非常に多くの種類が存在します。
たくさんある中から1種類だけを選ぶ必要はなく、いろんな種類のソイルを組み合わせて使用することができるのがソイルの魅力です。
むしろ、これだけ万能な効果を持つソイルですから、用途に合わせて好きなソイルを組み合わせて使用した方がさらなる効果が期待できます。
複数種類のソイルを組み合わせ、自分独自のソイルを作り出すのもアクアリウムの楽しみ方の一つかもしれませんね。
是非、自分独自の「最高の組み合わせ」を見つけてください。