熱帯魚に与える餌で広く利用されているもので「冷凍アカムシ」があります。
アカムシ(赤虫)とは、ユスリカ(蚊)の幼虫で、体長1cmほどの細長い赤色をしています。
熱帯魚を長く買っている人であれば、一度は利用したことがあるという方は多いはずです。
このアカムシですが、よく「消化に悪い」「消化に良い」と言われるのですが、実際にはどちらが本当なのか気になりますよね。
以下では、冷凍アカムシの消化について書いていこうと思います。
冷凍アカムシの消化について
冷凍アカムシの消化については、ネットの情報で調べてみると消化に「良い」と「悪い」の両方が同じくらいあって、それぞれで意見が分けれているのが見受けられます。
この餌を与える最大のメリットは、とにかく栄養素が高いので、熱帯魚の成長を促進させるということです。
このように栄養豊富な餌というのは、病気やストレスなどが原因で痩せてしまった熱帯魚に与えるのも有効だったりします。
また、赤虫の栄養素には熱帯魚の色を引き出す「色揚げ」の効果もあるということから、冷凍アカムシをメインに与えている方も多いと聞きます。
冷凍アカムシは消化に「良い」
では、実際のところ消化に良いのか悪いのかと言うと、冷凍アカムシは消化に「とても良い」エサです。
特に金魚を飼育している方であれば、冷凍アカムシは必要不可欠というくらい毎日与えることもありますが、人工飼料よりも消化が良いともいわれます。
その上、食いつきが他の餌よりも段違いで良く、栄養素も豊富なため、まさに熱帯魚に与える餌の中では最強クラスといっていいでしょう。
見た目から「消化が悪そう」と思われがちですが、実はとっても消化に良い餌なんですね。
・・・この見た目から消化が悪いって言われているだけというのも少なからずあるかもしれませんね(汗
僕も、初めの頃は絶対に消化に悪い餌だと思っていましたから。。。
消化に悪いといわれる理由
しかし、ネット上では消化に「悪い」という意見も多数あります。
これにはいくつかの理由があるはずなので、それについて考えてみました。
例えば、小型カラシンのような熱帯魚に与えた場合、勢いよく食べようとしますが、もともと体の小さい熱帯魚は何個もアカムシを食べることは無理があります。
でも、あるだけ食べようとしますので、栄養価の高い冷凍アカムシを大量に食べたことによって「消化不良」を起こすことがあります。
フレークタイプの人工飼料は量を調整しやすいのに対し、冷凍アカムシ細かくして与えることは普通しないのでアカムシは「消化に悪い餌」と言われるのだと思います。
でもこれは、消化に悪いというのではなく、与えすぎによって処理しきれないが為に起こる「消化不良」ですね。
どんな優秀なエサでも与えすぎると、同じようなことが起こるでしょう。
また、消化不良とは別に「内臓疾患」を引き起こすことがあるといいます。
冷凍アカムシは、自宅の冷凍庫に保管して必要分だけを取り出してから与えますよね。
ただ、家庭用の冷凍庫だとしっかりと冷凍保存出来ていなかったり、アカムシも生モノですから時間が経つと次第に酸化・劣化していくのは当然なんですよね。
その”悪い状態”のアカムシを与え続けると臓器に負担がかかり内臓疾患のリスクが高くなってきます。
冷凍アカムシを与えていくうちに、ぽっくり死んでしまった・・・ということも少なからずあります。
なので、冷凍アカムシの消化が悪いのが原因かも・・・?と思う方も多いのでしょう。
冷凍アカムシは鮮度が一番ですね!
「少ない量を購入してきて早く使う」。。。酸化や劣化する前に使ってしまうことで防ぐことが重要です。
冷凍アカムシは他の餌と併用が理想
冷凍アカムシをメインで与えるには、しっかりとした知識が必要となるんですね。
熱帯魚専用の人工飼料でも栄養バランスが考えられて作られていますから、とても優秀な餌ということになります。
そして、人工飼料は水を汚しづらいですし、与える量も調整しやすいですから、初めて熱帯魚を飼育する方がメインとして与える餌としては最適です。
実際に普通に飼育しているだけなら、人工飼料1種類だけあれば十分なのです。
ただ、熱帯魚を飼育していると人工飼料以外にも他の餌を与えてみたいと思う方は多いはずです。
その時に与える餌として、栄養素の豊富な冷凍アカムシは最適です。
特に小型の熱帯魚を飼育している水槽では、人工飼料をメインに、たまに冷凍アカムシを与えるといった感じが良いでしょう。
餌やりも熱帯魚飼育の楽しみの一つですから、その餌の特性を理解して楽しく餌やりが出来るといいですね!