「カルキ抜き」「水質調整剤」といえば、テトラ社の黄色いボトルに入った「コントラコロライン」と「アクアセイフ」が有名どころでしょうか。
僕は、昔からこのカルキ抜きといえばコントラコロラインを利用しています。
かなり前からある信頼できる商品なので、利用している方も非常に多いのではないでしょうか。
二つは似たような商品ですが、あえて二つあるのには当然理由があります。
ここでは、この両者の違いについてご説明していこうと思います。
テトラ「水質調整剤」
ご覧のように黄色いボトルに、黄色のラベルor青のラベルと似たような商品です。
僕は昔から利用しておりますが、カルキ抜きといえばコントラコロライン、カルキ以外の重金属の除去としてアクアセイフの2商品を換水時に入れていました。
かなり前なので記憶が間違っていたら申し訳ないのですが、確か・・・、昔はアクアセイフにはカルキ抜き成分が入っていなかったと記憶しております。
熱帯魚の入門セットにはこの2商品がセットで入っているものも度々見かけていたので、恐らく間違いないかと。
今では、アクアセイフにもカルキ抜き機能がプラスされているので、「これ1本で十分かも?」と思うかもしれませんが、価格が高価なので用途に合った使用をお勧めします。
では、以下で両者のメリットやデメリットを書いていきます。
コントラコロライン
僕も昔から愛用している商品で、換水時にはかならずコレを使用します。
アクアセイフの他に、パーフェクトウォータなどの商品がありますが、それらよりも価格が安価です。
主に「カルキ抜き(塩素中和)」として使用しますが、もっと安い商品が良いという場合は固形の「ハイポ」を使用するといいかもしれません。
そもそも、カルキを抜くだけならコントラコロラインまたはハイポがあれば十分です。
実はアクアリウムのベテランになるほど、こういった商品はあまり使用しなくなる傾向にあり、こういったものにはお金をかける必要はないと断言している方も多くいます。
僕もアクアセイフやパーフェクトウォーターを使用してきましたが、今ではコントラコロライン1本あればいいと思うくらいです。
塩素はバケツに汲んで時間が経てば自然と抜けていくものですが、すぐに換水が必要な時にカルキ抜きを使用します。
カルキ抜きを使用するデメリットとしては、実はカルキ抜きの主成分であるチオ硫酸ナトリウムが塩素を中和するとき、微量の硫酸を発生させます。
とはいっても、デメリットには値しないくらい微量の硫酸なので、成体には害がありません。
そんな微量の硫酸よりも、水道水に含まれる塩素のほうがよっぽど害があるということなんですね。
アクアセイフ
今では、カルキ抜き成分がプラスされているので、コントラコロラインの上位版といったところでしょうか。
カルキ抜きの他に、重金属の中和、体表やエラの保護といった成分が含まれます。
魚って体表がヌルヌルしていますよね?
このヌルヌルした成分はムコプロテインという糖タンパクでできているのですが、細菌や寄生虫、衝撃から身を守る効果があるのです。
ちなみに、この成分は時間の経過とともに徐々に水槽水の水に溶けだしていってしまうんですね。
この成分が少なくなると、病気にかかりやすい、傷付きやすいといった原因になってくるのです。
人間でいう、免疫力低下といった感じですね。
そのヌルヌル成分を補うのがアクアセイフには入っています。
コロイド剤といって、よく化粧品の保湿成分として利用されている成分です。
当然、コロイド剤は無害ですが、ちょっとデメリットも存在します。
このコロイド剤を水槽内に入れると、酸素が溶けにくくなって、溶存酸素の低下に繋がるといいます。
特に真夏の水温が上昇するようなときの、溶存酸素低下は非常に危険なので、アクアセイフは夏場以外に使用するという話を聞いたことがあります。
とにかく、アクアセイフを常用している水槽では高温にならないよう常に注意する必要があります。
また、体表を保護する成分なので熱帯魚の数が多い水槽での使用も有効です。
密集度が高いと、魚同士がぶつかり合ったり、障害物にぶつかることが多くなりますからね。
特に新しく魚を導入するときは非常に有効で、新しい環境にすぐに慣れさせることができるといいます。
他にも、アクアセイフには重金属の無害化があります。
水道水の中には、塩素以外にも、カドミウム・銅・亜鉛・鉛などの重金属が含まれます。
特に水道水の出が悪い場合は要注意で、水道管に錆がいっぱいくっ付いている可能性が高いです。
その水道菅を水が通ってきた時に、錆から重金属が溶け出し肉眼では見えませんが水の中に混入します。
あまりにも重金属の溶存量が多い場合も、これらを中和して無害化してくれるアクアセイフは非常に有効だということです。
水質調整剤には多くの種類がありますが、基本的にコントラコロラインがあれば十分かと思います。
ですが、用途に合った良い製品がせっかくあるのだから色々と試しに使ってみるのもアクアリウムの面白さの一つと言えるでしょう。