小さなスネール類(貝)を駆除する「チェリー・バルブ」の飼育方法や導入時の注意点について

チェリー・バルブ

スポンサーリンク



水草レイアウトをしていると、どこからかともなく水槽内に入り込むスネール(ちっちゃい貝類)が目につき、瞬く間に増殖するといったことがあります。

増えすぎたスネールは観賞価値の低下に繋がるので、これをどうにか駆除したいと思う方も多いはずです。

そこで、そのスネール対策として是非お勧めの熱帯魚が「チェリー・バルブ」です。

なんでもこのチェリー・バルブは、スネール類を食べて綺麗にしてくれるといわれているんですね。

雄は綺麗な紅色に染まり、水草レイアウトでの観賞価値も非常に高いので、スネール対策以前にメインで飼育するのにもお勧めな熱帯魚です。

ここでは、チェリー・バルブの飼育方法や導入時の注意点についてご説明していきます。

 

チェリー・バルブについて

チェリー・バルブは、スリランカに生息するプンティウス(コイ亜科)に属する熱帯魚です。

まあ、簡単に言うとコイの仲間なんですね。

プンティウス属といえば、あの気性がとても荒いことで有名な「スマトラ」がいますが、チェリー・バルブはとても温和で憶病すらある熱帯魚なんですね。

コイの特徴であるヒゲが、しっかりと付いていまして、、、ちょこんとした小さなヒゲがとても可愛らしいです。

 

チェリー・バルブの飼育データ

  • 体長:最大約4cm
  • 水質:弱酸性~中性
  • 水温:22℃~25℃
  • 寿命:5年~7年

 

チェリー・バルブは、最大で約4cmほどにしか成長しない小型の熱帯魚です。

性格も温和な方で、同種同士では小競り合いをすることが度々ありますが、他の熱帯魚とは問題なく混泳できる場合が多いです。

ただ、中には自分よりも大きな熱帯魚を追いかけ回していたというのを聞いたことがありますが、1日経つと問題ないと言うケースが多いみたいです。

とにかく丈夫な種類の熱帯魚で、初心者お勧めの「入門魚」としても紹介されるような存在です。

水温は、25℃以下での飼育が望ましいので、真夏など水温が高くなりがちな時期は急上昇に注意する必要があります。

水温の上昇が気になったので「クールファン」を使ってみた|特徴やメリットとデメリット

 

スポンサーリンク

スネール除去としての能力

チェリー・バルブは、スネール除去として導入する方が非常に多いです。

これは、アクアリウムを長年やっている人であれば聞いたことがあるかもしれませんね。

 

スネールとは、小さい貝の総称で、水草を購入した時に葉についていたり、卵が付着していたりすることで水槽内に持ち込まれます。

増殖してしまうと、完全に除去するのが難しく、最悪の場合水槽をリセットしないと厳しいでしょう。

まあ、このスネールはイシマキ貝のようにコケを食べてくれるだけで、熱帯魚などの生体には全くの無害です。

なので、コケを食べてくれるという面だけで見れば有益な存在かもしれませんね。

しかし、大量繁殖すると観賞価値が下がるのと、見た目にもキモいので、何とか駆除できないかと考えるのですね。

 

そんな、スネールを駆除するのにチェリー・バルブを導入します。

しかし、実際のところは、どれほどスネールを除去する効果があるのかは疑問が残るところもあります。

と言うのも、スネールが大量にいる水槽に導入しても、そのスネールを食べているのを目にしたと言うのは、ほとんど聞きません。

なので、「チェリー・バルブはスネール駆除に有効は、もはや都市伝説なのか?」と思うこともありましたが、これがそんなことも無いようなんです。

 

チェリー・バルブを導入すると、確かにスネール類は減ります。

この理由についてちょっと考察してみようと思います。

 

まず、チェリー・バルブは、口に入る大きさのものしか食べません。

なので、口に入らないようなスネールをつついてバリバリ食べると言うことは無いんですね。

また、水槽面や水草などに産み付けられた卵を食べると言うのも聞いたことがあります。

実際にチェリー・バルブを飼育していると、水草に頭を突っ込んで何かをつついていたりします。

以上のことから、スネールの卵や口に入る小さい貝を食べることによって、スネールの増殖を抑制できると考えれば、チェリー・バルブを導入することでスネールの数が減ると言うのも納得がいくのですが如何でしょうかね。。。

まあ、何にしても都市伝説じゃなく、確実に効果はあります!

なので、スネールの数を減らしたいとお考えの方はチェリー・バルブを導入するというのも一つの手でもあります。

 

チェリー・バルブの繁殖について

繁殖は容易で、簡単に増やすことが出来る種類の熱帯魚で知られています。

チェリー・バルブは成長して繁殖期になると、オスは紅色に染まって美しい個体になります。

名前の由来でもある、チェリー(さくらんぼ)のような色彩になるんですね。

メスは抱卵の為、お腹がふっくらしているのと、ベタのメスのような姿をしているので成熟した個体ではオスとメスの判別は容易に出来ます。

発色の濃さが段違いなことから、混泳させるとまるで2種類の魚を混泳させているかのように見え、これはこれで綺麗ですよね。

ベタの種類「トラディショナル」「ショーベタ」「プラカット」「ワイルド」をタイプ別にご紹介

 

繁殖が近づくと、オスはメスを追いかけまわすようになって、水槽内が賑やかになります。

産卵は、水草のような茂みの多い場所にバラ撒くように産み落とされます。

産み落とされた卵は、そのままにしておくと親の個体に食べられてしまうので、回収するか、親を別の水槽に移すなどの処置が必要です。

確実に増やしたい場合は、メイン水槽とは別に、産卵用の別水槽を用意して繁殖間近の個体を数ペアだけ産卵用の水槽に移して、産卵を確認したら親を元の水槽に戻すという方法が楽かと思います。

卵の孵化には1週間前後かかります。

しばらくすると、積極的に餌を食べるようになるので、栄養価の高いブラインシュリンプが便利でオススメです。

稚魚の成長が早くなる!栄養価MAXの生餌「ブラインシュリンプ」を孵化させて熱帯魚に与えてみよう!

 

さいごに

チェリー・バルブは、スネール等の口に入る大きさの害虫駆除をして、水槽内を綺麗に保ってくれるんですね。

まあ、チェリー・バルブからしたら餌を食べているという感覚しかないんでしょうが。。。

とは言っても、チェリー・バルブだけをメインで飼育してもいいというくらい綺麗な熱帯魚です。

お腹がプックリしていて容姿が可愛らしく、雄だけになりますが濃い紅色に染まる個体は、水草レイアウトにマッチして観賞価値が非常に高いです。

繁殖で簡単に増やせる熱帯魚でもありますので、色彩や繁殖等、色々と育て甲斐のある熱帯魚といえるでしょう。

スポンサーリンク