観賞魚用に用いられる生餌のうち、最もポピュラーなもにブラインシュリンプがあります。
ブラインシュリンプは卵の状態のものを、孵化させてから魚に与えます。
淡水では孵化しなく、海水(塩水)を作ってその中で孵化させるのですが、そのままスポイトなどで吸い込んで水槽内の魚に与えると、塩水も一緒に水槽の中に入ってしまいますよね。
まあ、少量なら全く問題ないので気にする必要のない場合も多いですが、出来ることなら塩水を入れないのが望ましいと考える人も多いでしょう。
そこで、ここではブラインシュリンプと塩水を「分離」させる方法についてご説明していきます。
ブラインシュリンプの孵化方法
ブラインシュリンプは、専用の容器または、ペットボトルなどの容器に塩水を入れて、そこに卵を投入後、エアレーションするだけで孵化します。
孵化したては非常に小さく、1mmほどしかないため、稚魚に与える餌として重宝されています。
ブラインシュリンプの詳しい孵化方法は下記の記事をご覧ください。
「ハイテック茶こし」で分離作業
ブラインシュリンプと塩水を分ける作業、いわゆる分離作業には「ハイテック茶こし」というアイテムが大活躍します。
商品レビューを見ると、ブラインシュリンプの分離に役立つといった内容のものが非常に多く目に付くほどです。
コーヒーフィルターを使用して分離する方法もありますが、それよりも断然、作業効率がいいです。
ストッキングや布を切り取ったもので濾して分離するのも、なかなか使い勝手がいいのですが、やはりハイテック茶こしの方が断然使い勝手は上です。
ハイテック茶こしとは
左がハイテック茶こし、右が100均一で売られている普通の茶こしです。
網目の大きさは一目瞭然ですね。
ハイテック茶こしはブラインシュリンプをほぼ完全にキャッチして、塩水だけを落としてくれます。
100均とかの目の粗い茶こしは、普通にブラインシュリンプを通してしまうので使い物になりません。
ブラインシュリンプをスポイト等で回収
ブラインシュリンプは光の方へ集まる習性があります。
小型のライトで外から強い光を当ててやると、大量に集まってきます。
そこをスポイトやピペットで吸い込んで、ブラインシュリンプを回収します。
当然、ブラインシュリンプと同時に、塩水も吸い込みます。
これらを分離していきます。
ハイテック茶こしに投入
ハイテック茶こしの下に、塩水が落ちても大丈夫なように受け皿などを設置した状態で、スポイトやピペットで吸い込んだブラインシュリンプを、ハイテック茶こしの上に投入させます。
ハイテック茶こしの網目はとてもキメ細かいので、ブラインシュリンプを落とさずに、塩水だけを下に落とすことが出来、完全に分離させることが出来るんですね。
ただし、スポイトやピペットから出すときに勢いよく投入すると、ごく僅かですがすり抜けることがあるので、静かに投入するようにしましょう。
これで簡単にブラインシュリンプと、塩水を分離させることが出来ましたね。
あとは、ハイテック茶こしに入っているブラインシュリンプを、サッと水道水で洗って完全に塩気を落とすといいでしょう。
水道水に当てる時も、勢いよく出ている水に当ててしまうと多少すり抜けてしまうので、静かに当ててくださいね。
あとは熱帯魚の水槽に投入して与えるだけです。
ハイテック茶こしごと、水槽水に突っ込んで一気に与えるのもいいですし(生体の数が多い場合ですが・・・)、いちど容器に移して、スポイトなどで少しずつ与えるのもいいでしょう。
特に、生まれたての稚魚に与える生餌としては優秀なエサとなります。
食いつきが他の餌と比べて段違いですし、栄養価が高いため成長促進にもなります。
ただ、あまりに食いつきが良すぎて腹パン状態になるので、投入するときは入れすぎないように注意が必要かもしれませんね。