プラティは卵胎生といって、卵ではなくお腹の中で孵化させた稚魚の状態で子供を産むことで知られています。
そのため、繁殖が非常に容易で初心者でも簡単に増やすことが出来る熱帯魚なんですね。
ここでは、プラティの稚魚の育て方や成長速度についてご説明していきます。
プラティの出産
プラティのメスは一度の出産で、10匹程度から30匹以上も子供を産みます。
出産の回数を重ねるごとに、生む数も多くなってくる傾向が見られます。
プラティはとても丈夫な熱帯魚であり、繁殖も容易なことで知られています。
繁殖が容易な理由は、既に稚魚の状態で子供を産む卵胎生であることの他に、パッと見るだけでオスとメスの区別がつくため、ペアでの購入ができるのも大きなポイントでしょう。
プラティの繁殖方法については下記の記事をご覧ください。
子供を隔離する「産卵箱」or「サテライト」
プラティの子供を安全かつ確実に育てるには、産卵箱やサテライトといったアイテムが必要になってきます。
これらのアイテムは、親と子を分けることが出来、小さな稚魚が親プラティや他の生体に食べられるのを防ぐ為のものです。
産卵箱とサテライトの違いは、産卵箱は水槽内に設置するのに対し、サテライトは水槽の外に設置します。
上記画像は、水槽内に設置する「産卵箱」を使用していますが、水槽内に設置するのが邪魔だなぁ~と感じる人は水槽外に設置できる「サテライト」を使用するといいでしょう。
出産後しばらくは産卵箱orサテライト内で飼育
出産が終わったら、親プラティをもとの水槽内へ戻し、稚魚だけをボックスの中で飼育します。
生まれたばかりでも、すぐに餌を食べ、中には積極的に餌を探して食べている個体も見られます。
稚魚のプラティに与える餌は、フレークタイプの餌を粉末状にしたものや、ブラインシュリンプがオススメです。
殻無しブラインシュリンプ
下記は、アルテミア(ブラインシュリンプ)の黄身だけを取り出したもので、孵化させず(塩水にいれても孵化しない)そのまま魚に与えることが出来るタイプです。
ブラインシュリンプを孵化させて与える
生餌の定番中の定番、ブラインシュリンプ。
卵の状態で購入して、孵化させてから与えます。
稚魚プラティの成長速度について
プラティの成長速度は早く、1カ月で約2センチほど、2~3カ月もあれば立派な大人になります。
そして4~5カ月も経てば、最大体長の5cmくらいになる個体も出てくるでしょう。
というのも、プラティの寿命は平均して1年、長くて2年ほどになるので、寿命から考えて成長が早いのも当然ですよね。
そして、短い一生のうちに何度も出産を繰り返すのです。
プラティは、とにかく数を増やして種を生存させる魚という訳なんですね。
2センチにもなれば、親プラティに食べられる心配は無くなるので、最低でも約1カ月はボックスの中で飼育するのが望ましいといえますね。
食べ残しや糞は、スポイトやピペットで吸い取って綺麗にしてあげるといいでしょう。
1週間~2週間もすれば、親プラティと同じような発色が見られる個体も出てきます。
まだまだ1センチにも満たない小さな個体ですが、元気に泳ぎ回ります。
プラティは雑食なので、基本的に口に入るものなら何でも食べてくれます。
生餌のブラインシュリンプは栄養価が高く、成長速度も速くなるので、できればマメに与えてあげたいところです。
食べ過ぎてお腹がパンパンになるので、与えすぎには注意しましょう。
ちなみに、この画像のプラティは「ミッキーマウスプラティ」と呼ばれている改良品種で、尾びれの付け根にミッキー模様が入ったユニークな種類なんです。
よく見ると尻尾に黒い点が入っているのが確認できるかと思います。
そして下記が親プラティです。
子供を産む直前の、腹パン雌プラティです。
黒い模様が、まさにミッキーの模様に見えるでしょう!?
こうして、稚魚を隔離することで安全に育てることが出来ます。
ただし、毎回「産卵箱」や「サテライト」を利用すると、増えすぎの問題が出てきますので、そこだけは注意が必要といえます。
時には、これらのボックスを使用せずに水槽内で稚魚を産ませ、生き抜いた個体だけが残るという数調節も必要となってくるでしょう。
また、プラティ自体の寿命が平均して1年ほどと短いので、最後までしっかりと可愛がってあげてくださいね!