可愛らしい口とヒゲを持つコリドラスは、スカベンジャー(掃除屋)として導入する方が多い熱帯魚ですが、種類豊富でコリドラス専用水槽を立ち上げて飼育している人も多いほど人気が高い魚です。
このコリドラスの中で、一際目立つ種類といえばコリドラス・アエネウス(アルビノ個体)、通称「白コリ」がいます。
水槽の低層をチョコチョコと動く姿が可愛らしく、何といっても白い色彩がとても目だって綺麗なんですね。
ここでは、白コリの魅力や飼育方法などをご紹介していきます。
コリドラス・アエネウス(アルビノ個体)について
コリドラス・アエネウス、通称「赤コリ」から生まれた突然変異であるアルビノ個体を、固定化したものが白コリです。
東南アジアを中心に、固定化したアルビノ個体のブリードが頻繁に行われ、コンスタントに輸入されるようになっています。
そのため、非常に安価で購入できるようになっており、丈夫で飼いやすいことから入門魚としても紹介されることの多い熱帯魚でもあります。
元の個体である、コリドラス・アエネウスはブラジル、ペルー、コロンビアと中南米~南米に広く生息しています。
昔から親しまれているコリドラスで、通常個体は「赤コリ」、アルビノ個体は「白コリ」という通称名の方が有名なほどです。
コリドラス・アエネウス(アルビノ個体)の飼育データ
- 体長:最大で約6cm
- 水質:弱酸性~中性
- 水温:22℃~25℃
- 寿命:2年~3年
白コリは体長が最大で6cmほどとなりますが、この種の中では小型の分類に入ります。
性格がとても温和で、他の魚を追いかけまわしたり、イタズラするということがまず無いので混泳魚としても向いています。
小型のコリドラスの寿命は平均2~3年ほどといわれることが多いですが、しっかりと飼育すれば5年以上生きることはごく普通です。
中には10年以上も生きた例も多くあるので、小型種の魚の中ではかなり長寿なのかもしれませんね。
小さくて可愛らしい口から、「ショートノーズ系」のコリドラスに分類され、小さいヒゲとあわせて愛嬌のある顔をしています。
砂利の汚れすぎには注意が必要
コリドラスは、餌の食べ残しを積極的に食べてくれます。
その口を地面に突っ込んで砂利を巻き上げている姿を度々目にすることがあるはずです。
そうやって、水槽を綺麗にしてくれる役割を果たしてくれることから、コリドラス系は掃除屋としても人気が高いんですね。
ですが、砂利が汚れすぎているとコリドラスの口が溶けるような症状の特有の病気にかかることが多く見られます。
そのため、砂利は定期的に掃除して綺麗に保つ必要があります。
砂利掃除にはプロホースがオススメです!
もしコリドラスだけを専門で飼うなら、砂利の間に餌が挟まりにくい「細かなタイプの砂」を使用するといいでしょう。
掃除も楽ですし、砂を巻き上げながら餌を捕食するコリドラス本来の姿が楽しめますよ!
白コリは飼育・繁殖ともに容易な熱帯魚
白コリドラスは丈夫な魚であるため飼育が非常に容易な熱帯魚ですが、繁殖も容易なことでも知られています。
コリドラスは、ワイルド個体(現地採取)とブリード個体(養殖)では、性成熟するまでの期間が異なります。
ワイルド個体では、成熟して繁殖できるまで実に5年ほどかかりますが、ブリード個体では1年ほどで成熟して繁殖できるようになります。
白コリは、ほとんどがブリード個体であるため、誕生して1年以上経過しているものであれば成熟して繁殖が可能であるといえます。
コリドラスのオスとメスの判別方法は、成熟した個体の尻ビレの形状を見るとすぐに分かります。
メスは綺麗な扇状の方に対し、オスは細長い形状をしているのが特徴です。
また、メスはお腹に卵を持つため太って見えるのも特徴といえます。
卵は障害物や水槽のガラス面に付着しているのがすぐに確認できます。
定規のようなものをスクレイパー代わりに使用し、剥がすように取れば容易に回収できるため、隔離してエアレーションをかけておくと安全に稚魚の獲得が出来ます。
白コリは群れを作る習性がある
白コリは性格がとても温和といわれますが、むしろ憶病なくらいです。
憶病な魚は群れを作ることが、敵から身を守り安心する環境を作り出すんですね。
なので、導入するときは最低でも5匹ほどから飼育したいところです。
ただし、1~2匹でも水槽内に土管など身を隠す場所を確保してあげればいいでしょう。
数が少ない場合、一旦お気に入りの隠れ家を見つけると餌を食べるとき以外は姿を見せないこともあるので、やはり複数匹を導入するのが良いかもしれませんね。
最後に
白コリは、「アルビノ個体」だけあって白の美しい体色が非常に目立つのが特徴です。
小さい口とヒゲはとても愛嬌があって、餌を探している時にちょこちょこ動いたと思ったらピタっと止まって動かなくなったりなど、見ていて面白いところが沢山あります。
掃除屋として導入するのもいいですし、白コリだけを飼育して繁殖にチャレンジするのもいいですね。