カニが口から泡を吹くのは呼吸困難(酸欠)の危険なサイン!?仕組みを知り対処方法も理解しよう!

アクアリウム日記

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カニが「泡」をブクブク吹いている姿を見たことがある方は多いはずです。

実際に見たことが無くても、カニが泡を吹くというのは有名な話ですよね!

ただ、”なんで泡を吹くのか?”という理由に関して、知っている方は少ないのではないでしょうか。。。

「カニ=泡を吹く」というイメージが定着しているので、カニは泡を吹いて当たり前の生き物なんだと思うかもしれませんが、実は、泡を吹いているというのはカニにとって”危険な状態”を表すサインでもあるんです。

なので、カニを飼育している方は、この知識をしっかりと身に着けなくてはいけませんね!

以下では、カニが泡をブクブクと出している理由についてご説明していきますね!

 

カニが泡を出す理由について

画像のように、カニが泡をブクブクと吹いている姿は、比較的よく見る光景ですよね。

ただ、全てのカニが泡を吹くわけではありませんが、「カニが泡を吹くのは当たり前」というイメージってありますよね!?

でも、実はカニが泡を吹いている状態というのは、、、なんと危険な状態なんですね。

 

「なんで泡を吹いていたら危険な状態なの??」

・・・と、疑問に思いますよね。

まずは、カニの呼吸の仕方について知る必要があります。

 

カニは魚と同じくエラ呼吸する生き物

カニの呼吸方法は、魚類と同じく「エラ」から酸素を取り込みます。

エラ呼吸というのは、水中に溶け込んだ酸素を取り込む呼吸方法で、水が無ければ呼吸が出来ません。

つまり、カニは口から呼吸が出来ない生き物なんですね。

 

「あれ?でも陸地に上がって生活しているじゃん・・・」って声が聞こえてきそうですね(笑

実際に、このように思う方も多いのではないでしょうか。

カニって、陸地に上がって岩とかの陰に隠れている姿をよく見ます。

なので、普通に口呼吸ができる生き物だと思う方も多くいるはずです。

 

でも、実際には陸に上がってもカニはエラ呼吸をしているんです。

エラ呼吸は水が無いと出来ないはずなのに、陸地でエラ呼吸とか矛盾しているように聞こえますが、しっかりとした仕組みがあります。

 

カニは、体内に水を蓄えておくことが出来るんですね。

その水の中に溶け込んでいる酸素をエラから取り込むことで、陸地でも呼吸ができるという仕組みなんです。

ちなみに、カニのエラは、ちょうど脚の付けて部分に広がっており(三日月形をしている)、「ガニ」と呼ばれ食べてはいけない部分として知られています。

この部分には雑菌が多いため、「カニは食べてもガニは食べるな」なんて格言もあります(笑

 

ちょっと話がそれましたが、元に戻して、、、

カニは、体内に蓄えている水に含まれる酸素を取り込んでいると上で書きましたね。

しかし、水に含まれている酸素量も無限にあるという訳ではないです。

そこで、出水孔というエラと直接つながっている小さな器官から、水を出して空気に晒します。

そうすることで、水に酸素を溶け込ますことが出来、それをまた体内に戻します。

そうやって、体内に含まれる限られた水を繰り返し利用することで陸地での呼吸が可能となっているんですね。

 

ただ、何度も水の出し入れをしているうちに、だんだんと粘り気が強くなってくるんです。

粘り気がある理由としては、エラが乾いてしまうと呼吸が出来なくなってしまうため、エラを水分で保護するためだといわれています。

そして、粘り気が強いと、ブクブクと泡となって現れるようになります。

 

つまりは、カニは陸地に上がると、、、

  1. 最初は体内にある「水」を出し入れして酸素を取り込む
  2. 水を再利用していくうちに、水分が粘り気を持つようになる
  3. 粘り気のある水は泡となって現れる

 

といった感じです。

なので、泡をいっぱいブクブクと吹いている状態というのは、酸欠に近い状態にあるということなんですね。

故に、上で書いたように「危険な状態」そのものです。

 

このように泡をブクブクと吹いているカニは、新しい水を取り込む必要があります。

※中には陸生種と呼ばれる種がいまして、、、このカニは陸に上がっても泡を吹くことは無いカニです。

 

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カニを飼育しているときの注意点

熱帯魚やエビを飼育するように、カニも容易に飼育が楽しめる生き物です。

淡水で飼育できる「サワガニ」なんて、日本中に生息している身近なカニで、飼育しているかたも多くいるほど人気があります。

熱帯魚には無い魅力!水陸両用の純淡水生物「サワガニ(沢蟹)」の飼育方法や注意点など

 

例えば、サワガニを飼育する時は、水槽内に「水」と「陸地」が必要となりますが、水位はカニの全身が浸る程度で大丈夫なんですね。

水は常時、空気が触れている面から酸素を取り込みますので、水位が低ければ特にエアレーションでブクブクしなくても、全体的に酸素が溶け込んだ状態にできます。

逆に、水位を高くしている場合は、水面付近の溶存酸素が濃く、下方は少なくなりがちなのでエアレーションした方がいいでしょう。

 

また、溶存酸素量は水温にも関係していて、簡単に言うと水温が低い方が酸素量は多く含まれます。

とはいえ、生き物には「適正の水温」がありますから、それに従って合わせるのが理想ですが、カニは熱帯魚に比べて低水温を好みます。

サワガニでいえば20℃前後が適正といえます。

 

もし、飼育しているカニが常に泡をブクブク吹いている姿が見られる場合は、

  • 水位の低い環境で飼育する
  • 水位が高い場合はエアレーションする
  • 適正の水温を調べ、それに合わせて飼育する

 

上記の事を行ってみるといいでしょう!

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