アクアリウムで飼育できる人気熱帯魚に「ドワーフシクリッド」と呼ばれる種がいるのですが、これに属する熱帯魚は1個体に様々な色彩が見られ”とにかく美しい”姿をしており、さらにペアで子育てする習性があるので、飼育に繁殖を水槽内で十分に楽しむことが出来る魅力的な魚です。
このドワーフシクリッドには、アピストグラマやラミレジィなど様々な種が存在しますが、ここでは、その中で最もポピュラーな種である「オランダ・ラミレジィ」をご紹介していきたいと思います。
ラミレジィは、ドイツやオランダで作出された美しい個体が話題となり、名前の頭に国名が入るほどなので、もはやブレンドが確立しているような熱帯魚とも言えますよね。
1個体で多くの色彩が楽しめるその姿は、まさに宝石を散りばめたかのように美しい熱帯魚です!
以下では、オランダ・ラミレジィの飼育方法や導入時の注意点についてご説明していきますね。
オランダ・ラミレジィについて
オランダ・ラミレジィは、その名の通り自然界に存在する熱帯魚ではなくオランダで作出された「改良品種」です。
原種は、コロンビアのメタ川流域やオリノコ川流域に生息しているんですね。
ちなみに、オランダ・ラミレジィは「ドワーフシクリッド」の仲間ですが、シクリッドといえば熱帯魚の王様で名高いディスカスが属するグループでも有名です。
その中で、小型のシクリッドを「ドワーフシクリッド」と呼ぶんですね。
つまり、オランダ・ラミレジィは小型シクリッドという事になり、その体長は最大で6cmほどです。
小さくて可愛らしいサイズですよね!
オランダ・ラミレジィ最大の魅力は、その色彩と言ってもいいでしょう。
全体的に青みがかった体色で、全体的にブルーネオンの細かなスポット模様が入ります。
この小さなスポット模様は、宝石を散りばめたかのように光り輝き、見る方向や照明の強弱によって見え方が変わったりします。
鼻先や体色の一部、そしてヒレに赤や黄色の色彩が見られ、1個体に多くのカラーが見られる宝石のように美しい熱帯魚です。
また体表に入る黒のスポット模様がハッキリ現れるのも、オランダ・ラミレジィの特徴として挙げられます。
そして、チャームポイントと言えば、頭に生えているツンツンした真っ黒のヒレですね(笑
美しいだけじゃなく、よく見ると愛嬌たっぷりで可愛らしい姿をしています。
ラミレジィは、通称「ラム」という名で親しまれているのですが、名前の通り、オランダで作出された改良品種であるため、本種をマニアの中では「オランダ・ラム」と呼ぶことが多いんですね。
これと同じく絶大な人気を誇るラミレジィが、「ジャーマン・ラミレジィ(ドイツ・ラム)」です。
ジャーマン・ラミレジィは、全体的に赤み帯びた体色で、オランダ・ラミレジィは、青み帯びた体色をしているという違いがあります。
どちらも魅力的で、人気があるため、東南アジアを中心に盛んにブリードが行われ、現在では国内でも盛んにブリードが行われています。
そのため、比較的安価で良質な個体が手に入るようになっています。
オランダ・ラミレジィの飼育データ
- 体長:6cm
- 水温:23℃~26℃
- 水質:弱酸性~中性
- 寿命:2年~3年
- 参考価格:(ペア)2500円ほど
オランダ・ラミレジィは、体長が最大で6cmほどの小型の熱帯魚です。
同種同士で小競り合いをする熱帯魚で、特にオス同士では頻繁に喧嘩をすることがあります。
同種を同じ水槽で複数飼育するときは、広めのスペースで飼育する他、隠れる場所が多いレイアウトである必要があります。
他の魚を追い払う行動などが見られますが、ネオンテトラなどの動きの素早い小型カラシンとは相性が良いいので、混泳を楽しむことも可能です。
濾過機能の高いフィルターを使用するのがお勧め!
オランダ・ラミレジィは、基本的に丈夫で飼育しやすいので初心者でも容易に飼うことが出来る魚です。
が、アンモニアや亜硝酸濃度が高いと病気にかかりやすい熱帯魚なんですね。
・・・これはまあ、どの生体にとっても超有毒な物質ですから、飼育する際は一番に気を付けなくてはいけないポイントですけどね。。。
なので、濾過能力の高いフィルターを使用するのをオススメします。
濾過能力が高いというのは、、、濾過材を多く入れられる上部式とか外部式フィルターは特にオススメです!
オランダ・ラミレジィの餌について
オランダ・ラミレジィは、導入してからすぐ人工飼料に餌付かせることが出来る魚なので、基本的に人工飼料をメインに与えていれば問題ないでしょう。
他には、冷凍アカムシのような生餌や乾燥イトミミズといった乾燥資料も好んで食べます。
体長が小さいうちは、ブラインシュリンプを沸かして食べさせてあげるのもいいですね。
生餌は栄養価が非常に高いので、定期的に与えるのもいいですよ!
オランダ・ラミレジィの繁殖について
オランダ・ラミレジィは、水槽内繁殖が可能な熱帯魚です。
ペアで子育てをする熱帯魚なので、ぜひ繁殖にもチャレンジして頂きたい種でもあります!
オスとメスの判別方法ですが、オスはメスよりも大きくなり、メスは繁殖期になると腹部がオレンジ色になるので見た目から判断できますが、そもそもペアを形成するので複数で飼育していれば、時期に2匹がテリトリーを主張しているのを見ることが出来るはずです。
時にペアでも激しく喧嘩することがあるという人間臭い所もあるので、隠れる場所の確保は必要です。
産卵は、平べったい石の上や葉の表面に卵を産み付ける「オープンポウナー」と呼ばれる繁殖形態を持ちます。
なので、繁殖を狙った水槽では「面の広い」オブジェクト(石とか流木とか)や、アマゾンソードなどの葉の大きな水草を植えておくといいでしょう。
産卵が順調にいけば、ペアで卵を守ったり、仲良く子育てそする姿が見られます!
さいごに
宝石を散りばめたかのように美しい、オランダ・ラミレジィは、その綺麗な体色から観賞はもちろん、繁殖行動まで楽しませてくれる魅力たっぷりの熱帯魚なんですね。
基本的に丈夫な熱帯魚なので、「子育てする魚を飼育したい!」と言う方には、その入門魚としてもピッタリな存在だといえます。
動きの素早い種や一回り以上大きな種であれば、問題なく混泳も出来るので、綺麗な熱帯魚を泳がせたいという方にもオランダ・ラミレジィはオススメです!