アクアリウムで飼育する小型熱帯魚の人気種と言えば、カラシン科やラスボラ系、レインボーフィッシュなど魅力的なグループが多く存在するので、あれもこれも水槽に導入してくなってきちゃいますよね(笑
そんな小型の魚でお勧めしたい種がいまして、、、日本にも生息するハゼの仲間なんですけど、名前を「ヒナハゼ」という小っちゃい淡水魚なんですね。
淡水魚と言っても、水温は熱帯魚同様に温かい水を好むので、同サイズ程度であれば混泳が可能ですし、他の熱帯魚には見られないシルエットや可愛らしさが魅力的な種として非常に人気が高いです。
体長が4cmほどの小型種となるので、小さい水槽でも気軽に飼育でき、飼育難易度も低いので初心者にもオススメの淡水魚です!
ここでは、ヒナハゼの飼育方法や導入時の注意点についてご説明したいと思います。
ヒナハゼについて
ヒナハゼは、西日本の太平洋沿岸付近や東南アジアにまで広く分布する小型ハゼの仲間です。
自然下では、淡水と海水の混ざり合う河口付近の汽水域から、淡水域まで生息している魚なんですね。
飼育する際は、100%純淡水で全く問題ありません。
全体的にぷっくり体形をしているので、見た目がとにかく可愛らしいのがヒナハゼの魅力で、体色はマダラ模様が映える、いかにも低層に隠れて生活しているといった印象の魚です。
このマダラ模様を市松模様に見立て、イチマツハゼと呼ばれることもあります。
かつては、学名でもあるビコールヒナハゼという名前で流通していた時もあったので、同じ魚なのに色々と呼び名が多いんですね(笑
同じくマラだ模様を持つ「ゴマハゼ」がいるのですが、かなり似た模様を持つ個体もいるので、良く間違われる似た者同士で知られています。
ヒナハゼの飼育データ
- 体長:最大で4cm
- 水温:22℃~27℃
- 水質:中性前後
- 寿命:1年前後(推定)
- 参考価格:1匹あたり
ヒナハゼは、体長が最大で4cmほどの小型のハゼです。
同種同士では小競り合いをすることがありますが、激しい喧嘩をするということは無いので、複数匹で飼育しても特に問題は無いです。
同程度のサイズであれば他種との混泳も楽しめます。
口に入るエビとか、極小種の魚は食べられてしまう恐れがあるので、混泳させるときはヒナハゼと同等、もしくは一回り大きいくらいが丁度いい言えます。
ミナミヌマエビ、ヤマトヌマエビであれば混泳可能です。
が、ミナミヌマエビの稚エビは食べられてしまうので隔離するか、繁殖用水槽を別で用意してそっちでエビの繁殖を行うなどの対策が必要でしょう。
同じく低層を泳ぐコリドラスとの相性も良く、違う2種類の低層魚を観察数のも面白いですよ!
ヒナハゼの棲家を用意してあげよう!
ヒナハゼは、低床に隠れて暮らす習性があり、プレコ飼育に使う「土管」や、デザイン性に富んだ「ココナッツシェルター」なんかを設置するのがお勧めです。
ココナッツシェルターは、丈夫に水草を茂らせたりできるし、天然素材のためレイアウトにマッチしやすいのでなかなかオススメアイテムですよ!
ヒナハゼの餌について
ヒナハゼは、基本的には生餌を好んで食べる魚ですが、人工飼料にも餌付きやすいので、淡水魚専用の餌のいずれかを選ぶと良いでしょう。
※口に入りやすい沈下性(水に沈むタイプ)が理想です!
特に、コメット社の川魚の主食には、魚が好んで食べるミジンコ・イトミミズ・アカムシが配合されているので、嗜好性抜群のオススメの餌です。
小さい魚なので、たまにはブラインシュリンプを沸かして食べさせてあげるのもいいですよ!
ヒナハゼの繁殖について
ヒナハゼは、繁殖期になるとオスの背びれが伸長し、顔がぷっくり膨れて迫力性が増すことで知られています。
また、繁殖期にはオスがメスに対して行う求愛行動が、まるでダンスを踊っているかのような光景が見られるんですね。
ただし、ヒナハゼの繁殖に関する詳しいことは分かっていないので、繁殖は難しいと思った方が良いです。
繁殖⇒産卵までは簡単との声もありますが、その後の稚魚の育成がかなり難しいんだとか。。。
ちなみに、ヒナハゼは貝殻に卵を産む習性があるので、繁殖にチャレンジしようと思う方は二枚貝の殻部分を沈ませておくといいかもしれません。
ただ、産卵・孵化に成功した方の話では、貝殻が無くても普通に繁殖したとのことでしたので、貝殻が必須という訳ではないですね。。。
産卵後は、オスが卵を守り、この時はかなり気性が荒く、自分よりも大きな魚を果敢に威嚇する姿が見られるそうですよ。
ここまでであれば、ペアで飼育していれば見るチャンスは大いにあります。
さいごに
日本にも生息するヒナハゼは、太ったようなぷっくり姿は非常に可愛らしく、コリドラス同様にアクアリウム界のアイドル的存在ともいえるような容姿をしている人気魚です。
温和な種なので、他の低層魚(特にコリドラス)と混泳させて観賞を楽しむのもいいですし、ペアで飼育して繁殖行動を観察するのも面白いです。
可愛い、いわゆる癒し系の低層魚を水槽内に導入したいという方は、ぜひヒナハゼをチェックしてみて下さいね!