「ヘビのような顔つき」を持つ、カッコいい姿が人気の熱帯魚にスネークヘッドという種がいます。
そのスネークヘッドの中でも、特に飼育がしやすく見た目も群を抜いて美しい種と言えば「レインボー・スネークヘッド」でしょう。
飼育がしやすい理由としては、スネークヘッドの中では特に小さい種であることから、比較的小さな水槽でも飼育が可能と言う要因が第一にあげられます。
また、小さなスネークヘッドにしては色鮮やかで、この種を代表する存在と言っても過言ではないほど人気があるんですね!
初めてスネークヘッドを飼育したいという方には是非お勧めしたい種でもあります。
ここでは、レインボー・スネークヘッドの飼育方法や導入時の注意点についてご説明していきます。
レインボー・スネークヘッドについて
レインボー・スネークヘッドは、インドに生息するスズキ目タイワンドジョウ科に属する魚で、ヘビのような顔つきが特徴の熱帯魚です。
ヘビみたいな・・・と聞くとちょっぴり怖いイメージがありますが、実際に見てみるとカッコいいですよ!
スネークヘッドには多々種類が存在しますが、この熱帯魚の人気に火をつけた存在と言われているのが、このレインボー・スネークヘッドなんですね。
その人気の理由と言えば、名前の由来にもなっている「色彩」にあります。
体表には、メタリックで非常に光沢のある青~緑色とオレンジの細かなスポット模様が散りばめられ、成長すると各ヒレの端が綺麗なオレンジで縁取られます。
本種によく似た「ニューレインボー・スネークヘッド」は、オレンジ色こそ少ないが、背びれが綺麗な青色で染まるという特徴を持っています。
また、体長が最大で15cmと、この種ではかなり小さい方で、成魚ではちょっと窮屈かもしれませんが30cm水槽でも飼育が可能なんですね。
レインボー・スネークヘッドが発見されたのは1991年と、アクアリウムでは比較的新しい魚になりますが、上記で書いたように「美しさ」と「飼育のしやすさ」から非常に人気の高いスネークヘッドとなっているんですね!
レインボー・スネークヘッドの飼育データ
- 体長:15cm
- 水質:弱酸性~中性
- 水温:23℃~27℃
- 寿命:5年ほど
- 参考価格:1匹あたり2500円前後
レインボー・スネークヘッドは、体長が最大で15cmほどまで成長する中型の熱帯魚です。
肉食性の強い熱帯魚なので、口に入る大きさの熱帯魚やエビ類との混泳はNGです。
また、成長するにしたがって気性が荒くなる個体もいます。
同種同士では小競り合いをしたり、喧嘩をすることもあります。
自分と同じくらいの大きさの熱帯魚に対しても攻撃的だったりして、相手のヒレをボロボロにすることもあるので、混泳には結構なリスクが伴う場合が多いです。
なので、単独での飼育が望ましいといえます。
でも、レインボー・スネークヘッドは小型種なので、広々とした水槽で水草を茂らせることで隠れ家を多く確保し、同種同士を複数で上手く飼育している方も多くいます。
また、慣れてくると人になつくような可愛らしい熱帯魚なので、飼育していて面白い種でもあるんですね。
飛び出し事故の対策は万全に!
レインボー・スネークヘッドは、飛び跳ねた勢いでそのまま場外へ出てしまってカラッカラに干からびる、、、飛び出し事故の多い熱帯魚で有名です(汗
この体形からも想像が付きやすいかと思いますが、飛び出す力、ジャンプ力が高い魚なんですね。
その為、レインボー・スネークヘッドを飼育する水槽では必ずフタをセットしなくてはいけません。
他の小型熱帯魚のように、ただフタをするだけでなく、ジャンプ力の強い熱帯魚を飼育するときは、フタをしてその上に重りを置いてフタを浮き上がらせないよう施策する必要もあります。
つまり、力強いジャンプ力でフタをこじ開けてしまうことがあるんですね・・・(汗
それを避けるために、レインボー・スネークヘッドの力ではまずこじ開けることが出来ないような、重りをフタの上に置いておくと、飛び出し事故のリスクを無くすことが出来ますよね。
また、、、少しの隙間からでも飛び出してしまう危険性があるため、出来る限り隙間を無くし、レインボー・スネークヘッドが通り抜けられそうな場所はすべて塞ぐ対策をすると、さらに飛び出しリスクは無くなるでしょう。
レインボー・スネークヘッドの餌について
レインボー・スネークヘッドは、肉食性が強い熱帯魚なので、小魚やエビ、アカムシといった生餌を好みます。
が、クリル等の人工飼料も食べてくれるので、導入直後から早めに人工飼料に餌付かせておいた方が良いでしょう。
生餌だけだと手間やコストが結構かかりますからね(汗
レインボー・スネークヘッドの繁殖について
レインボー・スネークヘッドは、水槽内での繁殖が可能な熱帯魚です。
小型のスネークヘッドといえば、口の中で卵の管理や稚魚の保護をするマウスブルーダーが多いのですが、レインボー・スネークヘッドは唯一、水面に泡巣を作るバブルネストビルダーです。
ベタやグラミーと同じですね!
繁殖行動もベタやグラミー同様に、産卵前にオスがメスを抱きかかえる特有の行動が見られます。
ペアさえ獲得できれば繁殖は比較的容易なのですが、オスとメスの判別が難しいため、繁殖にチャレンジする場合は最初に複数匹導入して、その中から自然にペアが出来るのを待つのが現実的でしょう。
そして、そのペアを繁殖用水槽に移して2匹だけで飼育します。
卵の管理から稚魚の保護まで親が行うので、特に隔離する必要は無いです。
孵化したての稚魚には栄養価の高い生餌の、ブラインシュリンプを沸かして与えるといいでしょう。
さいごに
レインボー・スネークヘッドは、この種の中でもっとも小さくて飼育がしやすく、しかも色彩が綺麗で観賞魚としても最高の存在です。
ヘビのような顔つきで、独特でカッコいい体形はこの魚でしか見ることが出来ません。
肉食性が強く獰猛な性格があるので、他の熱帯魚との混泳には適していませんが、単独飼育でも迫力があって十分に楽しめる種です。
また、レインボー・スネークヘッドにいたっては、ペアさえ得られれば家庭内水槽での繁殖も比較的容易に出来ますので、繁殖を見込んで飼育するのも良いですね!
とにかく「カッコいい!」熱帯魚が欲しいという方は、レインボー・スネークヘッドを飼育してみてはいかがでしょうか!?