アクアリウムを始めるにあたって、水槽、フィルター、ヒーターなどなど飼育する為に必要な道具を揃えると、水槽を立ち上げて後は熱帯魚を入れるだけです。
何の熱帯魚を導入しようか、、、何と何と混泳させようか、、、生体選びは本当に楽しいものですよね!
しかし、いざ熱帯魚を購入して自分の水槽に移したら、すぐに死んでしまったという経験をされた方も多くいるのではないでしょうか。
導入直後~数日という短時間で生体が死んでしまうと、とても残念で悲しい気持ちになりますよね(泣
僕もアクアリウムを始めた当初に経験あります。
このように、導入後すぐに熱帯魚が死んでしまうにはいくつかの原因がありますので、同じことを繰り返さない為にも原因と対処法を知ることが必要不可欠となってきます。
導入後すぐに熱帯魚が死んでしまうことについて
熱帯魚を飼育してすぐに死んでしまう原因は大きく分けて以下にあると考えられます。
- 購入時(すでに弱っていた等)
- 導入時(購入してきた熱帯魚を水槽に移す段階)
- 立ち上げ水槽の水質の問題
購入時の問題について
■直接ショップで購入するか、ネットショップで購入するか
熱帯魚は直接ショップへ行って購入するほかに、ネットショップ(インターネット)でも気軽に購入が出来ますよね。
僕も度々ネットショップは利用していますが、メチャクチャ便利ですよね!
ネットショップで購入する場合は、自分の目で生体を確認できないのがデメリットとなります。
つまり、購入を完了(代金を払って)手元に届いた時、初めて自分の目で見ることになるんですね。
なので、そもそも弱っている個体だった場合や、病気にかかっていた個体だった場合、水槽に移した後すぐに死んでしまう場合が多いです。
また、店も熱帯魚を入荷しているわけですから、その段階で弱っているという事も十分に考えられるのです。
出来れば熱帯魚を購入するときは自分の目で見て選ぶのがいいですが、初心者の方はそもそもどの個体が良いのか分からないという問題がありますよね!?
僕だって、熱帯魚を知らない状態で「自分の目で見て買え」なんて言われても、じゃあどの個体が良いんだよって感じですから(汗
※まあ、実際に見てみると明らかにヤバそう・・・って個体は分かります。
ネットショップで購入する場合、生体を毎日見ている方が選ぶわけですから、基本的には弱っている個体を選ぶという事は少ないはずです。
つまり、プロが選んでくれているんですね。
でも、ネットショップでのトラブルは絶えないのが現実なので、後は取引実績の多いショップ、大手など信頼のあるところで購入するのが一番でしょう。
■配送、持ち帰り時の問題
熱帯魚は、直接ショップで購入しても、通販で購入しても、画像のように空気がパンパンに入った袋に詰められた状態で持って帰ることになりますよね。(通販の場合はこの状態で届く)
熱帯魚にとっては狭い空間に閉じ込められている状態ですし、持って帰っている途中や配送中は揺れや振動により確実にストレスを与えています。
それによって、熱帯魚が弱って最悪の場合は死んでしまうことも多々あるんですね。
なので、出来るだけ早く水槽へ移してあげるのが好ましいのは想像が付きますよね。
特にネットショップで購入した場合は、発送してから手元に届くまでの時間を出来るだけ短く指定するのがいいでしょう。
ちなみに、ネットショップでは手元に届いた時点で死んでいた場合の補償として「死着補償」というのがあるので(購入するショップで有無を要確認)、開封前に必ず確認しましょう!(開封した後は無効になる場合がほとんど!)
熱帯魚を水槽に入れる時の問題について
■「水合わせ」をしてから導入を!
購入してきた熱帯魚を自分の水槽に移すとき、いきなり自分の水槽に移すのは危険なんですね。
なぜ危険かというと、自分の水槽の水の水質と、袋の中の水の水質は異なります。
熱帯魚は水に依存して生きているわけですから、急激に水質が異なる場所へ移されるとショック症状を起こして死に至ることがあります。
なので、水槽に入れる前に、いったん別の容器に移して「水合わせ」をした後、水槽に入れるという段階を踏みます。
また、水合わせは水温を合わせるという目的もあります。
僕らも、寒暖差が激しいと体調を崩しやすくなりますよね。
それが、急激に温度差のあるところに移されると間違いなく風邪ひきますよね(汗
簡単に言うと、水合わせはそういったことを防ぐ為のものと思っていただければいいでしょう。
ちなみに、経験談ですがテトラ系の熱帯魚を水温の低い所に移すと、白点病の発症率がメチャクチャ高くなります・・・。水温は重要です。。。
そもそも水槽がしっかりと立ち上がっていなかった問題
水槽を「立ち上げる」というと、一通り必要器具をセットして、水を注ぎ、後は熱帯魚を入れるだけ!という段階をイメージする方も多いでしょう。
確かにそれはそれで間違ってはいないのですが、すぐに熱帯魚を導入すると、ここでも危険なリスクがあるんです(汗
それは、「濾過(ろか)」が全く効いていないという問題なんですね。
濾過とは、簡単にいえば水を綺麗にすることです。
濾過には種類があって、例えば物理濾過だとフィルターの吸水口からゴミを吸い取って、フィルター内でゴミを取り除き、不純物のない水を排水口から出すといったもの。
つまり目に見えるゴミを取り除くのが物理濾過です。
しかし、濾過というのはそんなに単純なものでは無く、目に見えない「水質」が生体にとって重要になってきます。
例えば、熱帯魚を飼育すれば餌で水質が汚れますし、排泄物でも汚れます。
これは換水によって綺麗にすることが可能ではありますが、それ以外にも微生物(バクテリア)の力も必要となるんですね。
アクアリウムでは頻繁に耳にすることがある「バクテリア」ですが、この微生物は熱帯魚に有害なアンモニアや亜硝酸を分解してくれるのです。
これを生物濾過といって、熱帯魚飼育には欠かせないものとなります。
しかし、バクテリアは立ち上げたばかりの水槽には全く存在していなく、増やすにはバクテリアにも餌が必要となります。
その餌となるのが、熱帯魚に与える餌や排泄物となります。
そこで、かなり丈夫とされる熱帯魚を導入して、バクテリアを増やす方法があります。
段階としては、
「水槽立ち上げ」→「バクテリアを増やす」→「生体を導入する」
となるのですが、バクテリアを増やす段階で導入する魚を「パイロットフィッシュ」と呼びます。
また、市販のバクテリア剤というのがあります。
各メーカーから販売されており種類も豊富ですが、その効果効能については賛否両論ではありますが、僕は立ち上げ当初には有効だと思っております。
他にも、すぐに(又は急に)熱帯魚が死んでしまった場合には、ヒーターやフィルターなどの器具が正常に動いているかの確認をするようにしましょう。
特に冬場のヒーターの故障は、水温の高い場所じゃないと生きていけない熱帯魚にとって致命的となってしまいますので、日ごろから水温計を確認した方がいいですよ!